債務整理をする目安は?借金額・返済状況・手続き別の判断基準を解説

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債務整理をするべきかどうかは、借金額だけで決まるものではありません。借金額が少なくても毎月の返済が続かない場合は相談を検討したほうがよいですし、借金額が大きくても収入や家計に余力があれば、債務整理以外の方法で対応できる場合もあります。

ただし、貸金業者からの借入れが年収の3分の1を超えている、返済のために新たな借入れをしている、2〜3か月以上滞納している、一括請求や裁判所からの書類が届いている場合は、債務整理を早めに検討すべき状況です。

債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産、特定調停などの方法があります。どの手続きが合うかは、借金額、収入、財産、保証人の有無、住宅ローンの有無、滞納状況によって変わります

この記事では、債務整理を検討すべき借金額の目安、返済状況から見る判断基準、手続き別の選び方、債務整理しないほうがいいケース、相談前に整理しておく情報までわかりやすく解説します。

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債務整理を検討すべき目安は?

債務整理を検討すべきかどうかは、借金額、毎月の返済額、収入、家計の余力、滞納の有無などを総合して判断します。まずは、相談を検討すべき代表的な目安を確認しましょう。

状況 判断の目安
借金が年収の3分の1を超えている 返済能力を超えている可能性があります。総量規制の対象外の借入れも含め、家計全体で判断しましょう。
毎月の返済が生活費を圧迫している 生活費を削らないと返済できない状態なら、返済計画の見直しが必要です。
返済のために借入れしている 自転車操業に近い状態です。借金総額が増え続ける前に相談しましょう。
2〜3か月以上滞納している 信用情報に事故情報が登録される可能性があります。一括請求や裁判に進む前に対応が必要です。
一括請求や裁判所書類が届いている 放置すると給与や預金の差押えに進む可能性があります。早急に相談しましょう。

債務整理すべき借金額に法律上の明確な基準はない

「借金が何万円以上なら必ず債務整理すべき」という法律上の基準はありません。100万円の借金でも返済できる人はいますし、50万円の借金でも収入や家計状況によっては返済が難しい人もいます。

そのため、債務整理を検討するかどうかは、借金額だけでなく、毎月いくら返済できるのか、今後も安定した収入があるのか、滞納や一括請求が発生しているのかを見て判断することが大切です。

借金額よりも毎月返済を続けられるかが重要

債務整理の判断で特に重要なのは、毎月の返済を無理なく続けられるかどうかです。生活費、家賃、公共料金、税金、保険料などを支払ったうえで、返済に回せる金額を確認しましょう。

毎月の返済額が収入に対して大きすぎる場合、返済を続けても生活が苦しくなり、再び借入れに頼る可能性があります。返済のために生活費を削っている状態は、債務整理を検討すべきサインです。

借金額から見る債務整理の目安

借金額は、債務整理を検討するうえで重要な判断材料です。ただし、借金額だけで任意整理、個人再生、自己破産を決めるのではなく、返済可能額や家計状況とあわせて考える必要があります。

年収の3分の1を超える借入れがある

貸金業者からの借入れには、原則として年収の3分の1を超える貸付けを制限する総量規制があります。たとえば年収300万円の場合、貸金業者からの借入れは100万円程度がひとつの目安になります。

ただし、総量規制は消費者金融やクレジットカードのキャッシングなどに適用されるもので、銀行カードローンや住宅ローンなどは対象外です。そのため、総量規制の範囲内だから安全、範囲外だから必ず債務整理が必要とはいえません

年収の3分の1を超える借金がある場合は、返済能力を超えている可能性があるため、毎月の返済額と家計の余力を確認しましょう。

3〜5年で完済できるかを確認する

任意整理では、将来利息のカットや返済期間の見直しを交渉し、元金を3〜5年程度で分割返済することが一般的です。

たとえば、借金が180万円ある場合、3年で返済するなら毎月5万円程度、5年で返済するなら毎月3万円程度の返済が必要になります。これを家計から継続して支払えるかどうかが判断の目安になります。

利息をカットすれば3〜5年程度で元金を返済できる見込みがある場合は、任意整理を検討できる可能性があります。一方、元金の返済も難しい場合は、個人再生や自己破産を検討することがあります。

借金額よりも返済可能額を重視する

同じ100万円の借金でも、毎月5万円返済できる人と、毎月1万円しか返済できない人では状況が大きく異なります。債務整理の目安は、借金額だけでなく返済可能額から考える必要があります。

返済可能額を考えるときは、家賃、食費、光熱費、通信費、税金、保険料、医療費、教育費など、生活に必要な支出を差し引いたうえで確認しましょう。

借金額別の手続き目安

借金額だけで手続きを決めることはできませんが、大まかな目安としては以下のように考えられます。

借金額の目安 検討しやすい対応
50万円未満 一時的な支払い遅れなら、家計見直しや債権者への相談で対応できる場合があります。
50万円〜300万円程度 利息をカットすれば返済できる見込みがある場合、任意整理を検討できることがあります。
300万円以上 収入や返済可能額によっては、任意整理だけでなく個人再生や自己破産も検討することがあります。
返済の見込みが立たない 金額にかかわらず、早めに債務整理を相談すべき状態です。

この表はあくまで目安です。実際には、借金額、収入、財産、保証人の有無、住宅ローンの有無、滞納状況を総合して判断する必要があります。

返済状況から見る債務整理の判断基準

債務整理の判断では、借金額よりも返済状況のほうが重要になることがあります。次のような状況に当てはまる場合は、債務整理を検討するタイミングです。

返済のために新たな借入れをしている

借金の返済のために別の借入れをしている状態は、自転車操業に近い状態です。返済日に間に合わせるためにキャッシングやカードローンを使っている場合、借金総額が増え続ける可能性があります。

返済のための借入れを繰り返している状態は、返済計画が破綻しかけているサインです。早めに借金全体を整理し、債務整理を含めて解決方法を検討しましょう。

返済しても元金がほとんど減らない

毎月返済しているのに、元金がほとんど減らない場合は、利息の負担が大きくなっている可能性があります。特にリボ払いやカードローンでは、毎月の返済額の多くが利息に充てられ、完済まで長期化することがあります。

将来利息をカットできれば返済の見通しが立つ場合、任意整理を検討できることがあります。返済額の内訳を確認し、元金がどれくらい減っているかを把握しましょう。

2〜3か月以上滞納している

借金の滞納が2〜3か月以上続くと、信用情報に事故情報が登録される可能性があります。いわゆるブラックリストに載る状態です。

滞納が続くと、督促電話や郵送物が増えるだけでなく、残高の一括請求、裁判、給与や預金の差押えへ進む可能性もあります。

滞納を放置しても状況が自然に改善することはほとんどありません。返済できない状態が続いている場合は、債務整理を含めた対応を検討しましょう。

一括請求や裁判所からの書類が届いている

滞納が続くと、期限の利益を失い、残高を一括で請求されることがあります。一括請求に応じられないまま放置すると、支払督促や訴訟に進む可能性があります。

裁判所から支払督促や訴状が届いている場合は、通常の督促状とは違い、対応期限があります。裁判所からの書類を放置すると、給与や預金の差押えにつながる可能性があります。

返済で生活費が足りなくなっている

借金の返済を優先するあまり、家賃、食費、公共料金、医療費、教育費などの支払いが苦しくなっている場合は、返済計画の見直しが必要です。

生活費を削り続ける返済は長く続きません。借金の返済によって日常生活が成り立たない場合は、債務整理を検討すべき状態といえます。

収入が減って返済できなくなった

退職、休職、病気、ケガ、勤務時間の減少、給与減額などにより収入が減ると、これまでの返済計画を続けることが難しくなります。

一時的な収入減少であれば、支払い予定の相談や家計の見直しで対応できる場合があります。一方、収入減少が長引く場合は、債務整理を含めて返済計画を見直す必要があります。

手続き別に見る債務整理の判断目安

債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産、特定調停があります。どの手続きが合うかは、借金額だけではなく、返済可能額や財産、保証人の有無などで変わります。

手続き 検討しやすいケース
任意整理 将来利息をカットすれば、元金を3〜5年程度で返済できる見込みがある場合
個人再生 借金額が大きく、任意整理では返済が難しいものの、継続的な収入がある場合
自己破産 収入や財産では返済の見込みが立たない場合
特定調停 自分で簡易裁判所を通じて債権者と返済条件を話し合いたい場合

任意整理を検討しやすい目安

任意整理は、裁判所を通さずに債権者と交渉し、将来利息のカットや返済回数の見直しを目指す手続きです。

元金を3〜5年程度で返済できる見込みがある場合は、任意整理を検討しやすいです。一方、元金を分割しても返済できない場合は、個人再生や自己破産を検討することがあります。

個人再生を検討しやすい目安

個人再生は、裁判所を通じて借金を大幅に減額し、認可された再生計画に沿って原則3年程度で返済する手続きです。

任意整理では返済が難しいものの、継続的な収入があり、減額後の返済を続けられる見込みがある場合に検討されます。住宅ローンを残したい場合に、住宅資金特別条項を検討することもあります。

自己破産を検討しやすい目安

自己破産は、裁判所に申し立て、免責が認められれば、税金や養育費などを除き、借金の支払い義務の免除を目指す手続きです。

収入や財産では返済の見込みが立たない場合、長期間返済を続けても完済できる見通しがない場合は、自己破産を検討することがあります。

自己破産をしても、税金、養育費、罰金などの非免責債権は免除されません。借金の種類によっては、自己破産後も支払い義務が残るため注意が必要です。

特定調停を検討しやすい目安

特定調停は、簡易裁判所を通じて債権者と返済条件を話し合う手続きです。専門家に依頼せず、自分で手続きを進めたい場合に検討されることがあります。

ただし、調停が成立しない場合は別の方法を検討する必要があります。また、調停成立後の返済が滞ると、強制執行につながる可能性があるため、無理のない返済計画を立てることが大切です。

債務整理しないほうがいいケース

債務整理は借金問題を解決するための有効な手段ですが、すべての人に必要なわけではありません。状況によっては、債務整理以外の方法で対応できることもあります。

一時的な支払い忘れですぐに支払える

口座残高不足や支払い日の勘違いなど、一時的な支払い忘れであり、すぐに支払える場合は、債務整理までは必要ないことがあります。

ただし、滞納を何度も繰り返している場合や、支払える見込みがない場合は、返済計画を見直す必要があります。

家計を見直せば返済できる

固定費の削減、不要な支出の見直し、収入の範囲内で返済できる計画の作成によって返済を続けられる場合は、債務整理以外の方法で対応できることがあります。

ただし、生活費を極端に削らなければ返済できない場合や、返済のために借入れをしている場合は、家計の見直しだけでは限界があります。

近いうちにまとまった収入がある

賞与、退職金、保険金、売却予定の資産など、近いうちにまとまった収入があり、それで滞納や借金を解消できる見込みがある場合は、債務整理を急がなくてもよいケースがあります。

ただし、収入の予定が不確実な場合や、すでに一括請求・裁判所書類が届いている場合は、放置せず早めに相談しましょう。

保証人への影響を避けるため他の方法を検討すべき場合

保証人付きの借金を債務整理すると、保証人へ請求がいく可能性があります。家族や知人が保証人になっている場合は、保証人への影響も考えて対応を検討する必要があります。

保証人に迷惑をかけたくないという理由だけで放置するのは危険です。保証人付きの借金を対象から外せるか、他の手続きが適しているかを確認しましょう。

債務整理の相談前に整理しておくこと

債務整理の相談前に、借入先や返済状況を整理しておくと、自分に合う手続きを判断しやすくなります。すべての資料がそろっていなくても相談できますが、できる範囲で準備しておきましょう。

借入先・残高・毎月の返済額

まずは、どこからいくら借りているのかを整理しましょう。借入先ごとの残高、毎月の返済額、利率、返済日をまとめると、返済可能かどうかを判断しやすくなります

  • 借入先の名前
  • 借入残高
  • 毎月の返済額
  • 利率
  • 返済日
  • 滞納の有無

収入と支出

債務整理では、毎月いくら返済に回せるかが重要です。給与、賞与、副収入などの収入と、家賃、食費、光熱費、通信費、保険料、税金、教育費などの支出を整理しましょう。

収入と支出を整理すると、任意整理で返済できるのか、個人再生や自己破産を検討すべきなのか判断しやすくなります。

滞納状況・督促状・裁判所書類

滞納している場合は、いつから遅れているのか、どの借入先から督促が来ているのかを確認しましょう。一括請求書、内容証明郵便、支払督促、訴状などが届いている場合は、必ず保管しておきましょう。

裁判所からの書類には対応期限があるため、放置すると差押えに進む可能性があります。届いている書類は相談時に共有しましょう。

保証人・担保・住宅ローンの有無

保証人付きの借金や、担保がある借金を債務整理すると、保証人や担保物件に影響する可能性があります。また、住宅ローンがある場合は、家を残したいかどうかによって検討すべき手続きが変わります。

保証人の有無、車や住宅ローンの状況、担保付きの借入れがあるかを整理しておきましょう。

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債務整理の目安に関するよくある質問

借金がいくらあれば債務整理すべきですか?

債務整理すべき借金額に明確な基準はありません。年収の3分の1を超える借入れ、返済のための借入れ、2〜3か月以上の滞納、一括請求や裁判所書類が届いている場合などは、債務整理を検討すべき目安になります。

借金100万円でも債務整理できますか?

借金100万円でも、毎月の返済が難しい場合や、利息ばかり支払って元金が減らない場合は、任意整理などを検討できることがあります。借金額だけでなく、収入や返済可能額を確認することが大切です。

年収の3分の1を超えたら必ず債務整理すべきですか?

必ず債務整理が必要とは限りません。ただし、貸金業者からの借入れが年収の3分の1を超えている場合や、借金全体の返済が家計を圧迫している場合は、返済能力を超えている可能性があります。毎月の返済額、家計の余力、滞納の有無を確認しましょう。

滞納していなくても債務整理できますか?

滞納していなくても債務整理は相談できます。返済のために借入れをしている、返済額の多くが利息になっている、今後返済が続かない見込みがある場合は、早めに相談することで選択肢が広がることがあります。

自転車操業でも債務整理したほうがいいですか?

返済のために借入れを繰り返している状態は、債務整理を検討すべき明確なサインです。借金総額が増え続ける前に、任意整理、個人再生、自己破産などの方法を確認しましょう。

債務整理しないほうがいいケースはありますか?

一時的な支払い忘れですぐに支払える場合、家計を見直せば返済を続けられる場合、近いうちに確実な収入がある場合などは、債務整理以外の方法で対応できることがあります。ただし、滞納や一括請求がある場合は早めに相談しましょう。

どの債務整理を選べばいいかわかりません

借金額、収入、返済可能額、財産、保証人の有無、住宅ローンの有無、滞納状況によって適した手続きは変わります。自分だけで判断するのが難しい場合は、借入先や家計状況を整理したうえで相談しましょう。

まとめ:借金額だけでなく返済状況で判断しましょう

債務整理をするべきかどうかは、借金額だけで決まるものではありません。年収の3分の1を超える借入れがある、返済のために新たな借入れをしている、2〜3か月以上滞納している、一括請求や裁判所書類が届いている場合は、債務整理を検討すべき目安になります。

一方で、一時的な支払い忘れですぐに支払える場合や、家計を見直せば返済を続けられる場合は、債務整理以外の方法で対応できることもあります。

任意整理は、将来利息をカットすれば元金を3〜5年程度で返済できる見込みがある場合に検討しやすい手続きです。個人再生は、借金額が大きく任意整理では返済が難しいものの、継続収入がある場合に検討されます。自己破産は、収入や財産では返済の見込みが立たない場合に検討することがあります。

債務整理を検討する際は、借入先、残高、毎月の返済額、滞納状況、収入と支出、保証人の有無を整理しましょう。早めに状況を整理することで、自分に合う解決方法を選びやすくなります。

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日本リーガル司法書士事務所の代表司法書士 計良宏之

日本リーガル司法書士事務所

監修者:代表司法書士 計良 宏之

東京都荒川区東日暮里5-17-7 秋山ビル1階

東京司法書士会所属 第8484号
簡裁訴訟代理等関係業務認定会員 第1201114号

日本リーガル司法書士事務所は、東京都荒川区東日暮里に事務所があり、日暮里駅から徒歩6分とアクセスが良いです。相続や不動産登記などの相談は無料で受け付けていますので、お気軽にご相談ください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり結果を保証するものではありません。地域の運用や事案の内容により結論は異なります。最終判断は必ず専門家への相談により行ってください。

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