リボ払いでも過払い金請求できる?条件や対象カード会社、メリット・デメリット
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クレジットカードのリボ払いで苦しんでいる方の中には、過払い金請求について検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。リボ払いは、支払いが長期化するほど金利負担が増え、「いつまでたっても返済が終わらない」状態に陥るリスクがあります。
実は、クレジットカードのリボ払いでも過払い金が発生している可能性があります。過払い金とは、法律で定められた上限を超えた金利で支払ってしまったお金のことで、返還請求することで取り戻せる場合があるのです。
ただし、すべてのリボ払いが過払い金の対象になるわけではありません。キャッシングリボは対象になりますが、ショッピングリボは対象外です。また、過払い金が発生する時期や条件にも制限があります。
本記事では、リボ払いにおける過払い金の発生条件や請求できるカード会社、返還請求の流れ、注意点などを詳しく解説します。リボ払いの負担を軽減したい方や、支払いすぎたお金を取り戻したい方は、ぜひ参考にしてください。
■もくじ
リボ払いは過払い金返還請求の対象になる?
クレジットカードのリボ払いは、過払い金が発生している可能性があります。過払い金が発生している場合、「過払い金返還請求」をすることで、支払いに充当したり、現金を取り戻したりすることができます。
ただし、すべてのリボ払いが過払い金返還請求の対象になるわけではありません。リボ払いには次の2種類があり、過払い金返還請求ができるかどうかは利用方法によって異なります。
キャッシングリボ利用分は過払い金の対象になる
クレジットカードでお金を借りる「キャッシングリボ」の利用分は、過払い金が発生している可能性があります。キャッシングリボは、借りたお金を毎月一定額ずつ返済する方法です。
キャッシングリボでは借入れた金額に対して金利が加算されます。この金利が法律(利息制限法)の上限金利を超えた「グレーゾーン金利」だった場合、過払い金として取り戻すことができるのです。
具体的には、次のような方は過払い金が発生している可能性があります。
- カード会社からお金を借りて、リボ払いで返済していた
- クレジットカードでキャッシングをして、リボ払いで返済していた
- ATMでキャッシングを利用して、リボ払いで返済していた
ショッピングリボ利用分は過払い金の対象にならない
一方、クレジットカードで買い物をした「ショッピングリボ」の利用分は、過払い金の対象になりません。ショッピングリボとは、買い物代金を毎月一定額ずつ返済する方法です。
ショッピングリボでは毎月の支払いに手数料が加算されますが、これは「割賦販売法」という法律で規定されています。手数料は利息ではないため、過払い金の対象となる「利息制限法」の適用を受けないのです。
また、ショッピングリボの手数料金利は、一般的に年15%程度に設定されているため、そもそもグレーゾーン金利には該当しません。
リボ払いの種類 | 過払い金の対象 | 適用される法律 |
---|---|---|
キャッシングリボ | 対象になる | 利息制限法 貸金業法 |
ショッピングリボ | 対象にならない | 割賦販売法 |
なお、銀行からの借入をリボ払いで返済していた場合も、過払い金は発生しません。銀行はグレーゾーン金利での貸付を行っていなかったためです。
「ショッピングリボの支払いが苦しい」という方は、過払い金請求ではなく、任意整理などの債務整理を検討するとよいでしょう。債務整理については後ほど詳しく説明します。
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過払い金が発生する仕組み
「過払い金」とは、本来支払う必要がないのにクレジットカード会社に支払ってしまったお金のことです。具体的には、法律(利息制限法)の上限金利を超過した「グレーゾーン金利」で借入れをした場合の利息です。
グレーゾーン金利での貸付けは違法といえるため、この金利をもとに請求された利息は、過払い金として返還してもらえる権利があります。ここでは、過払い金が発生する仕組みについて詳しく解説します。
かつて存在したグレーゾーン金利とは
「グレーゾーン金利」とは、2010年6月以前に存在していた「利息制限法」と「出資法」の間の違法といえる金利帯のことです。
お金を貸す際の金利を規制する法律には、「利息制限法」と「出資法」の2つがあり、かつてはそれぞれの上限金利が次のように異なっていました。
- 利息制限法の上限金利:年15~20%(借入額によって異なる)
- 出資法の上限金利:年29.2%(2010年6月以前)
このように、2つの法律の間に金利の差があったのです。利息制限法の上限を超えた金利での貸付けは認められていませんでしたが、出資法の上限を超えなければ刑事罰の対象にはなりませんでした。
また、利息制限法には「みなし弁済」という規定があり、特定の条件をすべて満たせば、利息制限法の上限を超える金利でも有効な利息の支払いとみなされるというものでした。
そのため、多くの貸金業者やクレジットカード会社は、このグレーゾーン金利での貸付けを行っていたのです。
たとえば借入額100万円の場合、利息制限法の上限金利は年15.0%ですが、一部のカード会社は過去に25~29%というグレーゾーン金利で貸付を行っていました。
借入額 | 利息制限法の上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年20.0% |
10万円以上100万円未満 | 年18.0% |
100万円以上 | 年15.0% |
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グレーゾーン金利の廃止と過払い金への影響
2010年6月18日に貸金業法および出資法の改正により、グレーゾーン金利は事実上なくなりました。主な改正内容は次の2点です。
- 出資法の上限金利を20.0%に引き下げ
- 利息制限法の上限金利を超えた貸付けに行政処分が課される
さらに、最高裁判所の判決により、「みなし弁済」の規定が事実上機能しなくなったことも大きな変化でした。これにより、利息制限法を超える金利での貸付けは完全に認められなくなりました。
このため、グレーゾーン金利で支払った利息は「不当利得」として返還請求が可能になり、これが過払い金返還請求の根拠となっています。
ただし、2010年6月18日以降の借入れについては、カード会社も法律に従った金利での貸付けを行うようになったため、基本的に過払い金は発生しなくなりました。
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リボ払いで過払い金返還請求できる3つの条件
前述したとおり、グレーゾーン金利で借入れた場合、本来払う必要のない利息を払っていることになり、これを取り戻す手続きが過払い金返還請求です。
ただし、リボ払いでの過払い金返還請求は、誰でも・いつでもできるわけではありません。請求するためには、次の3つの条件に該当する必要があります。
- 2010年6月以前のグレーゾーン金利での借入れであること
- 完済後10年以内(時効になっていない)であること
- 対象のクレジットカード会社、消費者金融が倒産していないこと
それぞれの条件について詳しく解説します。
2010年6月以前のグレーゾーン金利での借入れ
過払い金が発生しているのは、2010年6月17日以前に存在した「グレーゾーン金利」での借入れに限ります。
2010年6月18日に貸金業法および出資法が改正され、グレーゾーン金利は実質的に撤廃されました。この改正により、カード会社はグレーゾーン金利での貸付けをやめています。
そのため、2010年6月18日以降の借入れには、基本的に過払い金は発生しないと考えてよいでしょう。
ただし、大手のカード会社は法改正に先駆けて金利を下げていたため、会社によっては2010年より前から利息制限法内の金利で貸付けを行っていたケースもあります。反対に、一部のカード会社は法改正後も違法な金利で貸付けを行っていた可能性もあるため、個別に確認する必要があります。
完済後10年以内(時効を過ぎていない)
過払い金返還請求には時効(消滅時効)があり、最後の取引または完済してから10年を経過すると請求ができなくなります。
時効の起算日(時効のカウントが始まる日)は「リボ払いを利用した日」ではなく、対象となるクレジットカード会社との最後の取引(完済日や追加で借入した日)から10年です。
また、2020年4月1日以降に完済した場合は、民法改正により、最後に取引した日から10年、または過払い金を請求できることを知ってから5年のいずれか早い方が時効となります。
同じクレジットカード会社で完済と借入れを繰り返している場合は、一度完済した日から時効のカウントが始まるわけではなく、その後の取引も「一連の取引」とみなされる場合があります。この場合は、最後に完済した日が時効の起算日となります。
時効の判断は複雑なことが多く、正確に知りたい場合は弁護士や司法書士に相談するとよいでしょう。
対象のクレジットカード会社が倒産していない
当時利用していたクレジットカード会社がすでに倒産し消滅している場合、過払い金を取り戻すのは難しくなります。
過払い金返還請求がブームとなったこともあり、倒産・破綻に至っている会社は少なくありません。たとえば、次のような企業が倒産しています。
- 武富士
- SFコーポレーション(三和ファイナンス)
- アエル(日立信販・ワールドファイナンス・ナイス)
- 丸和商事(ニコニコクレジット)
- クラヴィス
また、会社が合併や事業譲渡で形を変えている場合もあります。この場合、権利義務を引き継いだ会社に対して請求できる可能性がありますので、専門家に相談することをおすすめします。
過払い金返還請求を検討するなら、できるだけ早めに行動することが大切です。時間が経つほど、取引記録が残っていない、会社が倒産する、時効が成立するなどのリスクが高まります。
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過払い金があるクレジットカード会社
ここからは、過去にリボ払いでグレーゾーン金利での金利(手数料)を設定していた主なクレジットカード会社について紹介します。あなたが利用していたカード会社が含まれているか確認してみましょう。
ただし、ここで紹介するのは、過去にグレーゾーン金利での取引を行なっていた事実のある会社です。すべての取引に過払い金があることを保証するものではありません。また、金利改定日も会社によって異なるため、詳細は専門家に相談することをおすすめします。
三井住友VISAカード
「三井住友VISAカード」は、2005年まではキャッシングリボにおいて最大年27.8%の金利で貸付を行なっていました。
そのため、2005年以前にキャッシングリボを利用していた場合は、過払い金発生の可能性があります。2005年以降は利息制限法内の金利に改定されました。
エポスカード(ゼロファースト含む)
「エポスカード(マルイカード)」「ゼロファースト(エムワンカード)」は、過去に約26.0%の金利で貸付を行なっていました。
ともに2007年3~4月に金利改定を行っているため、2007年以前にキャッシングリボを利用していた場合は、過払い金が発生している可能性があります。
金利改定日は次のとおりです。
- エポスカード(マルイカード):2007年3月15日
- ゼロファースト(エムワンカード):2007年4月15日
クレディセゾン(セゾンカード・UCカード)
「セゾンカード」は、過去に25.0%での貸付を行なっていました。また、2006年にクレディセゾンによって吸収合併された「UCカード」も過去には年27.8%の金利で貸付をしていました。
ともに2007年6~7月に金利改定を行っているため、2007年以前にキャッシングリボを利用していた場合は、過払い金が発生している可能性があります。
金利改定日は次のとおりです。
- セゾンカード:2007年7月13日
- UCカード:2007年6月12日
アプラス(新生銀行グループ)
新生銀行グループの「アプラス」や、新生銀行提携のカードも、かつては最大年29.0%の金利で貸付を行なっていました。
2007年以前に、次のカードでキャッシングリボを利用していた場合は、過払い金が発生している可能性があります。
- 新生VISA
- 新生アプラス
- 新生カードVISA
また2009年以前に、次の提携カードでキャッシングリボを利用していた場合は、過払い金が発生している可能性があります。
- TSUTAYA Tカードプラス
- TSUTAYA WカードJCB
ジャックスカード
「ジャックスカード」は、かつて年29.0%の金利で貸付を行なっていましたが、1997年2月にはキャッシングリボの上限金利を利息制限法内の年18.0%に引き下げています。
そのため、1997年以前にキャッシングリボを利用していた場合を除き、過払い金が発生している可能性は低いといえるでしょう。
オリコカード(オリエントコーポレーション)
オリエントコーポレーションが発行している「オリコカード」は、過去に最大年27.6%の金利で貸付を行なっていました。
2007年3月31日以前にキャッシングリボを利用していた場合は、過払い金発生の可能性があります。
また次の提携カードも、同様に過払い金が発生している可能性があります。
- アメニティカード
- クレストカード
- オートウェーブカード
- オートバックスカード
- コジマカード
その他のクレジットカード会社
これ以外にも、次のようなクレジットカード会社や消費者金融会社でも過払い金が発生している可能性があります。
会社名 | 金利改定日 |
---|---|
三菱UFJニコス(DCカード、NICOSカード) | 2007年7月17日 |
セディナ(旧OMCカード、旧CFカード) | 2007年8月16日 |
ライフカード | 2007年3月19日 |
アコム | 2007年8月1日 |
プロミス(SMBCモビット) | 2007年12月17日 |
アイフル | 2007年8月1日 |
これらのカード会社で過払い金が発生しているかどうかを確認するには、専門家に取引履歴の開示請求などを依頼するとよいでしょう。杉山事務所などのおすすめ事務所の無料相談や無料診断を利用することで、過払い金があるかどうかを調べることができます。
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過払い金が発生しないカード会社
前述した通り、グレーゾーン金利での貸付が行われていた時期のキャッシングリボを利用していた場合は、過払い金が発生している可能性があります。しかし、2010年以降にサービスを開始したカード会社や、初めからグレーゾーン金利を採用していなかったカード会社では、過払い金は発生していません。
ここでは、過払い金が発生していない主なクレジットカードをご紹介します。
楽天カード
楽天カードは2005年にサービスを開始していますが、当初から利息制限法の範囲内で金利を設定しているため、過払い金は発生していません。
ただし、以下の楽天系カードを利用していた場合は、過払い金発生の可能性があります。
- 楽天クレジット:2004年までに借入れした場合
- 楽天KCカード(現ワイジェイカード):2007年までに借入れした場合
楽天KCカードは現在、ワイジェイカード株式会社に事業を継承しており、過払い金請求をする場合は、ワイジェイカード株式会社に過払い金を請求することになります。
dカード
dカード(旧DCMXカード)は2006年にサービスを開始していますが、当初から利息制限法の範囲内の金利を採用していたため、過払い金は発生していないと考えられます。
なお、dカードの発行元であるNTTドコモは、従来から銀行業態であるため、そもそもグレーゾーン金利での貸付を行っていません。
PayPayカード
PayPayカードは2021年10月にサービスを開始した比較的新しいカードであるため、過払い金は発生していません。
ただし、前身となる旧KCカード・ワイジェイカードについては、2007年以前に借入れをしていた場合、過払い金が発生している可能性があります。
au PAYカード
au PAYカード(旧au WALLETクレジットカード)は2014年にサービスを開始したカードであるため、過払い金は発生していません。
イオンカード
イオンカードは、キャッシング利用があった場合でも、貸金業法改正前から利息制限法内の金利を採用していたため、過払い金が発生している可能性は低いといえます。
銀行系クレジットカード
銀行が発行するクレジットカードについては、基本的に過払い金は発生していません。銀行は「利息制限法」ではなく「出資法」の規制を受けており、グレーゾーン金利での貸付を行っていなかったためです。
以下のような銀行系クレジットカードは、過払い金が発生していないと考えられます。
- 三菱UFJ銀行カード
- 三井住友銀行カード
- みずほ銀行カード
- りそな銀行カード
- 住信SBIネット銀行のクレジットカード
2010年6月以降に開始したクレジットカード
2010年6月18日の改正貸金業法完全施行以降にサービスを開始したクレジットカードは、基本的にグレーゾーン金利での貸付を行っていないため、過払い金は発生していません。
- アメリカン・エキスプレス(2010年以降のカード)
- JCB CARD W
- Yahoo! JAPANカード
- Amazon Mastercard
- その他、2010年6月以降に開始したクレジットカード
ただし、同じブランド名でも過去に存在した旧カードや、事業継承されたカードについては、過払い金が発生している可能性があります。自分のカードについて不明点がある場合は、杉山事務所などの過払い金請求に強い事務所に相談されることをおすすめします。
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リボ払いの過払い金の計算方法
過払い金がいくら発生しているのかを調べるには、おもに次の2つの方法があります。
- シミュレーションツールを使う
- 自身で引き直し計算を行う
それぞれの方法について、以下で詳しく解説します。
シミュレーションツールを使う
シミュレーションツールとは「過払い金シミュレーター」「過払い金計算機」などと呼ばれる、Web上で簡易的に過払い金の金額がわかるサービスのことです。
多くは弁護士事務所や司法書士事務所が運営しており、借入金額・借入金利・返済期間などを入力するだけで、過払い金の額が自動的に計算されます。
例えば、次のような情報を入力することで、概算の過払い金額を知ることができます。
- 借入先名
- 借入開始時期
- 完済時期(または現在も返済中か)
- 借入総額(概算でも可)
- 適用されていた金利(わかれば)
ただし、これらのツールは個々の状況を完全に反映するものではなく、金額の正確性は保証されません。あくまでもおおよその目安を知るために使用するとよいでしょう。
また、これらのシミュレーションツールに個人情報を入力すると、運営元の弁護士事務所や司法書士事務所から連絡がある場合があります。正確な過払い金の金額を知りたい場合は、杉山事務所などのおすすめ事務所に相談されることをおすすめします。
自身で引き直し計算を行う
過払い金の金額は、自分で計算(引き直し計算)することも可能です。ただし、正確な計算は専門知識が必要で複雑なため、一般の方が行うには難しい面があります。
引き直し計算とは、実際に支払った金利と、法律で定められた上限金利で計算し直した場合の金利との差額を算出する計算方法です。具体的には、次の1~3の計算を借入額(元金)に応じて返済期間分繰り返し、その合計額が過払い金額となります(完済している場合)。
- 毎月発生していた利息額を計算(実際に払った利息を算出)
- 利息制限法の上限金利での利息を計算(本来の利息を算出)
- 1.から2.を引いて、ひと月に発生した過払い金を計算
毎月の利息を算出する基本的な式は以下の通りです。
借入額(円)×年利(%)÷365(日)×借入日数(日)
例えば、借入額が100万円、年利が25%のクレジットカードで30日間借りた場合の利息は次のように計算します。
1,000,000円 × 25% ÷ 365日 × 30日 = 20,548円
しかし、この借入額に対する利息制限法の上限金利は15%なので、本来支払うべき利息は以下のようになります。
1,000,000円 × 15% ÷ 365日 × 30日 = 12,329円
よって、この月の過払い金は以下のとおりです。
20,548円 − 12,329円 = 8,219円
このような計算を毎月の返済ごとに繰り返し、元金と利息への充当を正しく行いながら計算していく必要があります。実際の計算式は複雑になりますが、次のような無料の計算ソフトを利用すると、比較的簡単に計算ができます。
- 外山式(アドリテム司法書士法人)
- 名古屋式(名古屋消費者信用問題研究会)
ただし、正確な過払い金額を算出するためには、クレジットカード会社からの取引履歴の取り寄せが必要です。取引履歴がなければ、どのタイミングでいくら借り入れ・返済したのかが分からず、正確な計算ができません。
自分で計算するのは複雑で時間もかかるため、正確な過払い金額を知りたい場合は、弁護士や司法書士などの専門家に依頼することをおすすめします。杉山事務所などのおすすめ事務所であれば、無料診断から正確な計算まで依頼することができます。
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過払い金返還請求の流れ
過払い金の返還請求は、法律の専門知識が必要な手続きです。弁護士や司法書士に依頼すると、ほとんどの作業を代行してもらえるため安心です。ここでは、過払い金返還請求を専門家に依頼した際の一般的な流れを解説します。
取引履歴の開示請求
過払い金返還請求を行う第一歩は、借入先(クレジットカード会社など)に取引履歴の開示請求をすることです。
取引履歴とは、貸金業者からの借り入れと返済の経過を記録したもので、日付・借入額・返済額・利息額・利率などが記載されています。この取引履歴がなければ、正確な過払い金額を計算することができません。
貸金業者は法律(貸金業法)によって、上記の内容を記載した業務帳簿を作成・保存する義務があり、債務者は業務帳簿を閲覧する請求権が認められています。
取引履歴の開示請求には、通常以下のような書類が必要です。
- 取引履歴開示請求書
- 本人確認書類(運転免許証のコピーなど)
- 委任状(弁護士や司法書士に依頼する場合)
ただし、クレジットカード会社によっては、一部の取引履歴しか開示しない場合や、10年以上前の取引履歴が存在しない(と主張される)場合があります。このような場合でも、弁護士や司法書士であれば、他の資料などから「推定計算」を行うことができます。
引き直し計算
取引履歴が手に入ったら、借入れ元金をもとに利息制限法上の金利で利息を計算し直します。これを「引き直し計算」といいます。
引き直し計算による利息より実際に払った利息が多ければ、その差額が過払い金となります。また、返済中の借入れがある場合は、過払い金を充当することで残債が減る(またはなくなる)ことがあります。
前述したように、この計算は複雑で一般の方には難度が高いといえます。専門家に依頼すると、正確な計算結果を出してもらえます。
過払い金返還請求書の送付
過払い金の額が算出できたら、内容証明郵便で借入先に過払い金返還請求書を送付します。
この請求書には、引き直し計算による過払い金の額の返還を求める文言と、支払い日の指定、支払われなかった場合に法的手段に出る旨などを記載します。
返還請求書の送付は、返還請求権の時効を中断する効果もあります。専門家に依頼していれば、請求書の作成から送付までを代行してもらえます。
借入先との任意交渉
過払い金返還請求書の送付後、借入先と交渉を行います。専門家に依頼していれば、この交渉も代行してもらえます。
借入先が返還に応じたり、請求側が納得できる条件を提示してきた場合は「和解書(和解契約書)」を取り交わします。和解内容には通常、次のような事項が含まれます。
- 返還金額
- 支払日または分割払いの場合の支払スケジュール
- 返還先口座情報
- その他の条件(クレジットカードの解約など)
和解が成立したら、指定の期日までに合意した金額が支払われるかを確認します。入金が確認できれば、過払い金返還請求は完了です。
和解できなかった場合は訴訟へ移行
借入先と条件が合わず和解できなかった場合、訴訟を起こすことも可能です。
訴訟を起こすには、裁判所に訴状を提出し、裁判所費用(印紙代など)を支払う必要があります。弁護士や司法書士に依頼していれば、訴訟手続きもサポートしてもらえます。
交渉による返還額に納得がいかない場合や、長期間借入れをして過払い金利息も高額になっている場合は、裁判を行うことで全額取り返せる可能性が高くなります。
請求方法 | 返還率 |
---|---|
裁判 (過払い金返還請求訴訟) |
100%も可能+過払い金利息 |
交渉 (過払い金返還交渉) |
40~90%程度 過払い金利息なしの場合あり |
ただし訴訟をする場合は、弁護士費用も高額になり、裁判所費用も必要になります。また返還までの期間も、長期化することが多いでしょう。
専門家に依頼するメリット
過払い金返還請求を弁護士や司法書士などの専門家に依頼するメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
- 取引履歴の開示請求から交渉、訴訟(必要な場合)まで一貫して対応してもらえる
- 専門的な知識に基づいた正確な過払い金額の計算ができる
- 交渉力があるため、より高い返還率を期待できる
- 本人が借入先とやり取りする必要がほぼない
- 依頼者の状況に合わせた最適な解決策を提案してもらえる
過払い金返還請求は、法律の専門知識が必要な手続きです。自分で行うことも可能ですが、多くの時間と労力がかかり、失敗するリスクもあります。確実に過払い金を取り戻すためには、杉山事務所などのおすすめ事務所に相談することをおすすめします。
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過払い金返還請求する際のデメリットと注意点
過払い金返還請求は、支払いすぎたお金を取り戻すことができる有効な手段ですが、いくつかのデメリットや注意点もあります。請求する前に、以下の点についてよく理解しておくことが大切です。
過払い金返還請求をしたクレジットカードは使えなくなる
過払い金返還請求を行ったクレジットカードは、強制解約となる可能性が高いです。
キャッシングだけではなく、ショッピング機能も使えなくなるため、日常的に利用しているカードの場合は注意が必要です。該当するクレジットカードで公共料金や各種サービスの引き落としを設定している場合は、別の支払い方法に変更しておく必要があります。
また過払い金返還請求を行ったクレジットカード会社では、将来的にも新規契約できない場合もあります。
過払い金返還請求をした会社の顧客情報には、過払い金返還請求の事実が事故情報として登録されるためです(いわゆる社内ブラック)。この措置は、半永久的に続くケースもあるようです。
そのため、過払い金返還請求後もクレジットカードを利用したい場合は、過払い金返還請求先とは異なる系列会社のクレジットカードを用意しておくとよいでしょう。
ブラックリストに載る可能性がある
キャッシングリボの返済が終わっていない間に過払い金返還請求をすると、個人信用情報機関に事故情報が登録される(いわゆるブラックリストに載る)ケースがあります。
過払い金で残債を完済できれば問題ないのですが、残債が出た場合は「債務整理をした」という扱いになり、ブラックリストに載ってしまうのです。
【信用情報機関とは?】
クレジットカードやローンなどの契約内容や支払状況(残高や滞納情報など)を金融機関や貸金業者から収集・蓄積し、信用情報として提供する機関です。
信用情報機関は、次の3つがあります。
- 株式会社シーアイ・シー(CIC)
- 株式会社日本信用情報機関(JICC)
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC)
ブラックリストに載るケース | ブラックリストに載らないケース |
---|---|
|
|
ブラックリストに載っている期間中は、ローンやクレジットカードの新規契約ができないなど生活へ影響が出てしまいます。通常、情報登録から5~10年程度経過すると、情報は削除されます。
返済が終わっていないクレジットカードの過払い金返還請求を行う場合は、弁護士や司法書士に依頼して正確な引き直し計算をしたうえで判断したほうがよいでしょう。
自身で行うと失敗するリスクがある
ご自身で過払い金返還請求を行うと、失敗するリスクがあるので注意しましょう。
過払い金返還請求をするためには、クレジットカード会社へ「取引履歴」の開示請求を行ったうえで、正しい金利による「利息の引き直し計算」をして、過払い金の金額を正確に算出する必要があります。
引き直し計算は複雑なため、正しく算出することは難度が高いといえます。計算を間違えてしまうと、過払い金を適切に取り戻すことができません。
さらに算出した金額を元に、クレジットカード会社へ返還請求をする必要があります。
一般の方が貸金業者に過払い金返還請求をすると、貸金業者から不利な条件で和解案を持ちかけられたり、そもそも一般の方からの返還請求には応じてくれない場合もあります。
- 返済中の借金の利息を免除する代わりに過払い金請求には応じない
- 本来の過払い金より少ない返還額になる
- 残債よりも過払い金の方が多い場合でも過払い金を返還しない など
費用がかかる場合がある
過払い金返還請求を弁護士や司法書士に依頼する場合、費用がかかることがあります。費用体系は事務所によって異なりますが、一般的には以下のようなパターンがあります。
- 着手金と成功報酬型:依頼時に着手金を支払い、成功した場合に返還額の一定割合を報酬として支払う
- 完全成功報酬型:依頼時の費用は不要で、成功した場合のみ返還額の一定割合を報酬として支払う
- 訴訟移行時の追加費用:任意交渉で解決せず訴訟に移行する場合、追加費用が必要になることがある
また、裁判所に訴訟を提起する場合には、印紙代や郵便切手代などの実費も必要になります。
ただし、多くの事務所では初回相談は無料で受け付けているため、まずは相談してみるとよいでしょう。杉山事務所などのおすすめ事務所であれば、過払い金の有無や金額の診断から行ってくれます。
時間がかかる場合がある
過払い金返還請求は、手続きに時間がかかることがあります。特に以下のような場合は、長期化する可能性があります。
- 取引履歴の開示に時間がかかる場合
- 借入先との交渉が難航する場合
- 訴訟に移行した場合(通常数ヶ月~1年程度)
過払い金返還請求を検討する際は、すぐにお金が戻ってくるわけではないことを理解しておきましょう。
以上のようなデメリットや注意点はありますが、それでも過払い金返還請求は、本来支払う必要のなかったお金を取り戻すための正当な権利行使です。自分の状況をよく考慮したうえで、弁護士や司法書士などの専門家に相談し、最適な選択をしましょう。
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リボ払いの返済が難しい場合の対処法
「過払い金はないかもしれないけれど、リボ払いの返済がつらい…」という方は、債務整理を検討してもよいでしょう。
債務整理とは、債権者との交渉や法的手続きなどで正当に借金問題を解決する方法です。過払い金が期待できない場合でも、借金の負担を減らすことができます。
債務整理には次の3つの方法があり、それぞれメリット・デメリットがあります。状況に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。
利息を減らして返済額を減額できる任意整理
「任意整理」は、債権者(借入先)と直接交渉して、おもに将来利息をカットしてもらう方法です。
交渉が成立して和解できれば、減額した残債を3~5年程度で分割返済することになります。リボ払いの毎月の返済額や総返済額を減らせる、債務整理の中でもっとも広く利用されている方法です。
任意整理のメリット
- 将来の利息がカットされ、元本のみの返済になる
- 分割返済の期間を調整できる(通常3~5年)
- 対象とする借入先を選べる(リボ払いのみを対象にすることも可能)
- 個人再生や自己破産に比べて手続きが簡単
- 財産(住宅や車など)を手放す必要がない
任意整理のデメリット
- 元本自体は減額されない
- 任意整理した借入先では、一定期間(約5~10年)新たな借入れができなくなる
- 信用情報機関に事故情報が登録される(いわゆるブラックリスト入り)
- 弁護士・司法書士への依頼費用がかかる
任意整理は比較的簡単な手続きで、リボ払いの負担を軽減できる方法です。返済能力はあるものの、高金利のために返済が長引いている方におすすめです。
借金を80~90%程度減額できる個人再生
借金を80~90%程度減額できる個人再生
「個人再生」は、裁判所に申立てを行うことで借金総額の5分の1(80%減額)~10分の1(90%減額)程度に減額してもらう手続きです。
最低返済額は100万円のため、100万円以下の借入れには利用できません。また債権者の同意は不要ですが、裁判所の認可が必要です。
減額した金額は原則3年(最長5年)で分割返済することになります。リボ払いを含む多額の借金を抱えている方に適した方法です。
個人再生のメリット
- 借金を大幅に減額できる(80~90%程度)
- 住宅ローンがある場合でも、住宅を手放さずに債務整理できる(住宅資金特別条項を利用)
- 債権者の同意は不要(裁判所の認可が必要)
- 減額後の返済計画が立てやすい
個人再生のデメリット
- 手続きが複雑で時間がかかる(約4~6ヶ月)
- 弁護士費用や裁判所への予納金などの費用がかかる
- 信用情報機関に事故情報が登録される(約5~10年間)
- 一定額以上の財産は処分対象となる場合がある
- 借金が100万円未満の場合は利用できない
個人再生は、任意整理では対応しきれない多額の借金を抱えている方や、住宅を残して債務整理したい方に適しています。
ほぼすべての借金返済が免除される自己破産
「自己破産」は、裁判所に申立てをすることでほぼすべての借金が免責(返済免除)になる方法です。
自己破産は、破産法という法律で規定された正当な手続きです。返済能力がなく、他の債務整理では解決できない場合の最終手段として選択されます。
自己破産のメリット
- ほぼすべての借金が免除される
- 差し押さえや取り立てが止まる(強制執行の停止)
- 給料の差し押さえなどの心配がなくなる
- 免責後は新しい生活をスタートできる
自己破産のデメリット
- 一定額を超える財産は処分される(住宅や車など)
- 信用情報機関に事故情報が登録される(約5~10年間)
- 官報に破産者として氏名が掲載される
- 一部の職業に就けない期間がある(免責までの約1~2年間)
- 弁護士費用や裁判所への予納金などの費用がかかる
自己破産は借金を帳消しにできる一方で、持ち家や車などの高額財産は回収・処分されるなどのデメリットも大きい手続きです。生活への影響も大きなものとなるため、利用する際にはデメリットについてもよく理解しておく必要があります。
債務整理の選び方
どの債務整理方法を選ぶべきかは、以下のような条件によって異なります。
- 借金の総額
- 収入や返済能力
- 保有している財産(住宅や車など)
- 将来的な借入れの必要性
自分の状況に最適な方法を選ぶためには、法律の専門家に相談することをおすすめします。杉山事務所などのおすすめ事務所では、無料相談を通じて最適な解決方法を提案してくれます。
債務整理の選び方の目安
- 借金の返済がギリギリ可能で、元本だけなら返済できそう → 任意整理
- 借金が多額で返済が困難だが、住宅を残したい → 個人再生
- 借金が多額で返済が困難で、処分される財産に未練がない → 自己破産
過払い金がなくても、債務整理によってリボ払いの負担を軽減することは可能です。自分の状況に合った方法を選び、借金問題を解決しましょう。
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まとめ
過払い金が発生する可能性があるのは「キャッシングリボ」の利用分のみであり、「ショッピングリボ」は対象外です。キャッシングリボは利息制限法の規制を受けるため、グレーゾーン金利時代に返済していた場合は過払い金が発生している可能性があります。
過払い金が発生しているかどうかを判断するためには、次の3つの条件を確認する必要があります。
- 2010年6月以前のグレーゾーン金利での借入れであること
- 完済後10年以内(時効になっていない)であること
- 対象のクレジットカード会社が倒産していないこと
過払い金が発生している可能性のあるカード会社としては、三井住友VISAカード、エポスカード、クレディセゾン、アプラスなどが挙げられます。一方、楽天カードやdカード、PayPayカードなどの比較的新しいカードや、最初から利息制限法内の金利を採用していたカードでは、基本的に過払い金は発生していません。
過払い金返還請求をする際には、専門家に依頼することをおすすめします。取引履歴の開示請求、引き直し計算、返還請求書の送付、交渉など複雑な手続きが必要になるため、自分で行うと失敗するリスクがあります。
また、過払い金返還請求にはいくつかのデメリットや注意点もあります。
- 請求したクレジットカードは使えなくなる可能性が高い
- 返済中の場合はブラックリストに載る可能性がある
- 手続きに時間や費用がかかる場合がある
過払い金が発生していない場合や、返済に困っている場合は、債務整理を検討するとよいでしょう。状況に応じて、任意整理、個人再生、自己破産など適切な方法を選ぶことで、リボ払いの返済負担を軽減することができます。
リボ払いでお困りの方は、まずは杉山事務所などのおすすめ事務所の無料相談を利用されることをおすすめします。過払い金があるかどうかの診断や、最適な解決策の提案を受けることができます。
適切な対処を行うことで、リボ払いの負担から解放され、健全な家計を取り戻すことができるでしょう。
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