金銭消費貸借契約(きんせんしょうひたいしゃくけいやく)について詳しく解説

金銭消費貸借契約とは、お金を貸し借りする際に交わす契約のことです。借主はお金を借り受け、後日元金に利息を加えて返済する義務を負います。債務整理や過払い金請求の場面では、この契約書の内容や条件が重要な証拠となります。

金銭消費貸借契約は民法587条に規定されており、金融機関からの借入や消費者金融からのキャッシングなど、あらゆる貸金取引の基本となる契約です。債務問題を解決するためには、この契約の内容を正確に理解することが重要です。

金銭消費貸借契約の基本

金銭消費貸借契約は、貸主が借主に対してお金を貸し渡し、借主が一定期間後にこれと同等の金額に利息を加えて返済することを約束する契約です。この契約は、貸金業者や銀行などの金融機関との間で結ばれるもので、借入時に契約書を取り交わします。

民法上、金銭消費貸借契約は諾成契約となり、当事者間の合意のみで成立します。しかし、実務上は契約内容を明確にするために書面で行われるのが一般的です。

契約の種類 諾成契約(当事者の合意により成立)
契約の当事者
  • 貸主(金融機関、貸金業者など)
  • 借主(個人、法人など)
法的根拠 民法第587条〜第592条

この表は金銭消費貸借契約の基本的な性質をまとめたものです。契約は当事者の合意だけで成立しますが、後のトラブル防止のために書面化が重要です。

契約書に記載される重要事項

金銭消費貸借契約書には、借入条件や返済方法など重要な事項が記載されています。債務整理や過払い金請求を行う際には、これらの記載内容を確認することが必須となります。

上記のような重要事項が契約書に記載されています。特に利率については、利息制限法の上限(年15〜20%)を超えていないか確認することが、過払い金請求の際に重要なポイントとなります。

また、期限の利益喪失事由とは、返済が滞った場合などに一括返済を求められる条件のことで、債務整理を検討する際に注意すべき項目です。

債務整理における金銭消費貸借契約の意義

債務整理を行う際には、金銭消費貸借契約書が重要な証拠となります。任意整理、個人再生、自己破産のいずれの手続きにおいても、債務の存在と金額を証明するためにこの契約書が必要です。

契約書を紛失してしまった場合でも、取引履歴や返済明細などから債務関係を立証することは可能です。しかし、正確な契約内容を把握するためには契約書の存在が望ましいでしょう。

債務整理の種類 金銭消費貸借契約書の役割
任意整理 債権者との交渉材料、利息制限法に基づく引き直し計算の根拠
個人再生 債権額の確定、再生計画案作成の基礎資料
自己破産 債務一覧表作成、免責対象債務の証明

この表は各債務整理手続きにおける金銭消費貸借契約書の役割をまとめたものです。どの手続きを選択するにせよ、契約内容を正確に把握することが解決への第一歩となります。

過払い金請求と金銭消費貸借契約の関係

過払い金請求においては、金銭消費貸借契約書の内容が特に重要です。グレーゾーン金利時代(2010年6月以前)に契約した場合、契約書に記載された利率が利息制限法の上限を超えていれば、過払い金が発生している可能性があります。

過払い金の計算には、契約当初からの借入額、返済額、適用利率などの情報が必要です。これらは金銭消費貸借契約書や取引履歴に記載されています。

  1. 契約書から利率を確認する
  2. 利息制限法の上限と比較する
  3. 引き直し計算を行う
  4. 過払い金があれば請求手続きを開始する

上記は過払い金請求の流れを示しています。実際の計算は複雑なため、専門家に依頼することをおすすめします。

契約書の保管と重要性

金銭消費貸借契約書は、借入が完済した後も一定期間保管しておくことが重要です。過払い金請求の時効は、最後の取引から10年とされているため、少なくともその期間は保管しておくべきでしょう。

契約書を紛失した場合は、貸金業者や金融機関に開示請求をすることが可能です。ただし、保存期間(通常5〜10年)を過ぎると入手できない場合もあります。

保管すべき書類 保管期間の目安
金銭消費貸借契約書 完済後10年以上
返済明細書 完済後10年以上
取引履歴 完済後10年以上

この表は債務関連書類の推奨保管期間をまとめたものです。過払い金請求の可能性を考慮すると、完済後も書類は大切に保管しておくことをおすすめします。

よくある質問

契約書を紛失してしまいました。債務整理はできますか?

契約書を紛失していても債務整理は可能です。司法書士や弁護士に依頼すれば、債権者に対して取引履歴や契約内容の開示を求めることができます。

ただし、契約書があれば手続きがスムーズに進むため、見つからない場合は早めに専門家に相談することをおすすめします。

口頭での契約も有効ですか?

法律上、金銭消費貸借契約は口頭でも成立します。しかし、トラブル防止のためには書面による契約が望ましいです。

特に貸金業者は貸金業法により、契約内容を明らかにした書面の交付が義務付けられています。口頭のみの契約は、後々の債務整理や過払い金請求の際に立証が困難になる可能性があります。

保証人になっていた場合、契約書は必要ですか?

保証人として債務整理や過払い金請求に関わる場合も、金銭消費貸借契約書は重要な証拠となります。保証債務の範囲や条件を確認するためにも必要です。

特に2020年4月施行の改正民法では、個人が保証人になる際には極度額(保証の上限額)の定めが必要となり、契約書の内容確認がより重要になっています。

まとめ

金銭消費貸借契約は、お金の貸し借りに関する基本的な契約であり、債務整理や過払い金請求において重要な役割を果たします。契約書には借入金額、利率、返済方法など重要な条件が記載されており、これらを正確に把握することが問題解決の第一歩です。

特に過払い金請求では、契約書に記載された利率が利息制限法の上限を超えていないかを確認することが重要です。また、債務整理のどの手続きを選択するにしても、契約書は債務の証明に欠かせません。

契約書は借入が完済した後も、過払い金請求の時効(最後の取引から10年)を考慮して保管しておくことをおすすめします。万が一紛失した場合でも、専門家に相談すれば取引履歴などから債務関係を立証することは可能です。

債務問題でお悩みの方は、契約書や取引履歴などの資料を整理した上で、早めに司法書士や弁護士などの専門家に相談されることをおすすめします。正確な情報に基づいた適切な手続きが、債務問題解決への近道となります。

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