借金滞納中にパスポートの申請や更新をするとき拒否されるか不安な人の確認手順

借金滞納中でもパスポートは作れる?

現在、複数の消費者金融やクレジットカードの支払いを滞納しており、督促状が届いている状態です。近いうちに仕事や私用で海外へ行く可能性があるのですが、借金の延滞があるとパスポートの新規申請や有効期限の更新手続きで、発行を拒否されてしまうことはあるのでしょうか。

信用情報にキズがついているブラックリストの状態だと、役所の窓口で「この人は借金があるから発行できない」と止められてしまうのではないかと不安です。また、申請時に職場や自宅に確認の連絡がいくようなリスクがあるのかも知っておきたいです。

借金の滞納やブラックリストが理由でパスポート発行を拒否されることはありません

パスポートの発行可否を判断する外務省や自治体の窓口では、個人の借金状況や信用情報を照会する権限を持っていないため、延滞中でも通常通り手続きが可能です。

税金の未納による差し押さえや、刑事事件に関わる制限がない限り、借金問題が原因で海外渡航が制限される法的根拠はなく、申請によって借入先に知られる心配もありません。

この記事では、借金滞納者がパスポート申請時に確認すべき項目、発行が制限される例外的なケース、渡航費用を捻出する前に解決すべき返済の優先順位を具体的に解説します。

この記事でわかること

借金滞納がパスポート申請の審査に影響しない具体的な理由

パスポートの申請手続きにおいて、個人の「借金」や「支払い遅れ」が審査の項目に含まれることはありません。旅券発行の審査を行う自治体のパスポートセンターや外務省は、民間の信用情報機関であるJICCやCIC、全国銀行協会にアクセスする権限を持っていないためです。たとえ数ヶ月の延滞でブラックリストに載っていたとしても、その事実が行政側に伝わる仕組みは存在しません。

行政が確認する情報の範囲

パスポート申請時に窓口で提出する書類は、一般的に一般旅券発給申請書、戸籍謄本、住民票の写し、証明写真、本人確認書類の5点です。これらの書類から判明するのは、本人の氏名、本籍、現住所、生年月日といった公的な身分事項のみです。銀行口座の残高やローンの契約状況、クレジットカードの利用停止処分といった私的な契約情報は、パスポート発行の合否を左右する材料にはなり得ません。

審査されること 戸籍上の身分、居住地、過去の旅券返納命令の有無、刑事罰の有無
審査されないこと 借金総額、滞納期間、信用情報(ブラック)、年収、勤務先、資産状況

パスポート発行が制限される「旅券法第13条」の該当ケース

借金の滞納自体は問題になりませんが、パスポートの発行が法律によって制限されるケースも一部存在します。これは「旅券法第13条」に定められた項目に該当する場合です。借金に関連して問題となる可能性があるのは、返済を放置した結果として裁判沙汰や刑事事件に発展している特殊なケースに限られます。

発行が拒否・制限される主な条件

  • 死刑、無期、または長期3年以上の刑に当たる罪で起訴されている場合
  • 禁錮以上の刑に処せられ、その執行が終わるまで、または執行を受けることがなくなるまでの者
  • 旅券を返納命令に応じないで持っている者
  • 著しく、かつ直接に日本国の利益または公安を害する行為を行う疑いがあると認められるに足りる相当な理由がある者

通常の消費者金融やカード会社からの借入であれば、返済が遅れても「民事」のトラブルであり、刑事罰の対象にはなりません。そのため、逮捕状が出ているような状況でない限りは、パスポートが発行されないという事態は起こり得ません。ただし、税金や国民健康保険料の滞納が原因で財産調査が入っている場合も、基本的には旅券発行自体は制限されませんが、渡航中に差し押さえが実行されるリスクは考慮すべきです。

申請手続きによって借入先や家族に滞納がバレるリスクの有無

パスポートを申請することで、借金をしている会社に現在の住所や動向が知られることを心配する方もいますが、そのリスクは極めて低いです。パスポートセンターからカード会社へ連絡が行くことはありませんし、逆にカード会社がパスポートの申請状況を把握することも不可能です。役所のシステムと民間の金融機関のシステムは完全に切り離されて管理されています。

家族に知られずに手続きを済ませるための確認事項

パスポートの申請から受け取りまでの過程で、自宅に通知書が届くことは原則としてありません。受け取りは必ず本人が窓口に出向く必要があるため、家族に内緒で手続きを完了させることが可能です。ただし、以下の点には注意が必要です。

  1. 本人確認書類として健康保険証を使用する場合、被扶養者であれば世帯主に管理を問われる可能性がある
  2. 戸籍謄本の取得時に、家族が同席したり委任状が必要になったりする場面で借金の話題が出るリスク
  3. 海外旅行の準備(スーツケースの購入や外貨両替)から、隠している滞納の事実を疑われる精神的負担

手続きそのものでバレることはありませんが、滞納によって自宅に督促状が届き続けている状況であれば、不在中に家族がそれを見てしまうリスクの方が圧倒的に高いと言えます。パスポートを作る余裕があるなら、まずその前に郵便物の問題を解決することを優先すべきです。

海外渡航前に整理しておくべき滞納リスクと差し押さえのタイムリミット

パスポートが作れるからといって、滞納を放置したまま長期間海外へ行くのは危険です。あなたが日本を離れている間も、債権者による法的な手続きは止まりません。特に、すでに「一括請求」の通知が届いていたり、裁判所からの「支払督促」が届いている場合は、帰国したときには銀行口座が空になっているという最悪の事態も想定されます。

滞納期間別のリスク判定表

滞納1ヶ月〜2ヶ月 電話やハガキによる督促。この段階ならパスポートを作って渡航しても、即座に法的手続きが完了することはない。
滞納3ヶ月〜6ヶ月 期限の利益喪失。一括請求が届く。裁判所から「特別送達」が届き始める時期。不在中に「公示送達」で勝手に判決が出るリスク。
滞納6ヶ月以上 強制執行の段階。いつ給与や口座が差し押さえられてもおかしくない。海外でカードが使えず、日本の口座も凍結されれば現地で詰む可能性がある。

特に注意すべきは「公示送達」です。受取人が不在であっても、裁判所の掲示板に貼り出すことで書類が届いたとみなす手続きです。海外にいる間にこれが進むと、反論の機会がないまま差し押さえの権利が確定してしまいます。渡航期間が数週間に及ぶ場合は、出発前に必ず現在の滞納状況がどのフェーズにあるかを確認してください。

渡航費用があるなら返済に充てるべきか判断するための家計診断

パスポート申請代(10年用で16,000円)や、海外旅行の航空券代・滞在費を捻出できる状態であれば、債権者からは「支払う能力があるのに返済を拒否している」とみなされる可能性があります。特に任意整理などの債務整理を検討している場合、渡航費用としてまとまった金額を支出することは、後の和解交渉で不利に働くケースもあります。

支出の優先順位を決めるチェックリスト

  • その渡航は仕事上の義務か?(拒否できない出張であれば優先せざるを得ない)
  • 滞納している金額の合計は、渡航費用の何倍か?
  • 帰国後の生活費や次回の返済資金は確保できているか?
  • すでに裁判所から書類が届いていないか?(届いているなら旅行どころではない)

もし、遊びの旅行のために数十万円を使う予定があるのであれば、その資金を「借金の元金を減らすための頭金」として使い、専門家に依頼して利息をカットする手続きを始めるほうが、将来的な自由度は高まります。パスポートは一度作れば5年や10年有効ですが、借金の延滞は放置するほど雪だるま式に膨らみ、あなたの生活を縛り続けます。

帰国後に督促が激化するのを防ぐための法的な解決手順

海外への出発前に、あるいは帰国後すぐに、滞納している借金問題を根本的に解決する道を探るべきです。パスポートを持って海外へ行くことは「逃亡」ではなく「移動」に過ぎません。借金は自動的に消えることはなく、遅延損害金という高いペナルティが加算され続けます。法的な手続きを執ることで、精神的な不安から解放された状態で渡航の準備を進めることが可能になります。

債務整理を選択した場合のメリット

弁護士や司法書士に依頼し、受任通知が債権者に届いた時点で、あなたへの直接の督促はストップします。これにより、不在中に家族に電話がいったり、自宅に督促状が山積みになったりする心配がなくなります。また、将来の利息をカットして元金のみを分割払いにする任意整理を選べば、無理のない範囲で返済を再開できます。

パスポートの所持や更新は、自己破産をしたとしても制限されません。唯一、自己破産の手続き中の一定期間(数ヶ月程度)だけは、裁判所の許可なく長期の旅行や転居が制限されることがありますが、それも手続きが終われば元に戻ります。つまり、借金を解決したほうが、後ろめたさなく海外へ行けるようになります。今の不安はパスポートが作れるかどうかではなく、借金があること自体から来ているはずです。

まとめ

借金の滞納中であっても、パスポートの申請や更新を拒否されることはありません。行政機関は個人の信用情報を確認しないため、通常通りに手続きを進めることが可能です。ただし、滞納を放置したまま海外へ行くことには、不在中の差し押さえリスクや遅延損害金の膨張といった大きなデメリットが伴います。

もし、渡航を控えていて将来の返済に不安を感じているのであれば、出発前に一度専門家のアドバイスを受けておくことをおすすめします。現在の借入状況を整理し、法的な手続きによって督促を止めてから渡航することで、現地での滞在や仕事に集中できる環境を整えることができます。

債務整理に強いおすすめ事務所ランキングの事務所では、借金滞納中のパスポート申請や生活への影響についての相談もできるので、今の自分の状況に合った次の一歩を検討してみてください。

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日本リーガル司法書士事務所の代表司法書士 計良宏之

日本リーガル司法書士事務所

監修者:代表司法書士 計良 宏之

東京都荒川区東日暮里5-17-7 秋山ビル1階

東京司法書士会所属 第8484号
簡裁訴訟代理等関係業務認定会員 第1201114号

借金問題・債務整理に関する情報を、できるだけわかりやすく整理してお伝えしています。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。状況により最適な対応は変わるため、不安が強い場合は早めに専門家へ相談してください。

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