ブラックリスト中にネット銀行の口座開設はできる?審査落ちの原因と申し込み先を選ぶ除外手順
ブラックリスト入りしていますがネット銀行の口座開設審査に通りますか?
過去にクレジットカードの滞納や債務整理をした影響で、いわゆるブラックリスト(信用情報機関への異動情報登録)の状態になっています。
給与振込や生活費の管理のために新しくネット銀行の口座を作りたいのですが、審査で過去の金融事故がバレて断られるのではないかと不安です。ブラックリストでも口座開設ができる銀行はあるのでしょうか。また、申し込みの際に気をつけるべき点や、審査に落ちないための選び方があれば教えてください。
普通預金の開設審査では信用情報を参照しないため原則として作成可能です
借金の滞納や債務整理によってブラックリストに登録されている状態であっても、銀行口座(普通預金)の開設自体は問題なく行えるケースがほとんどです。これは、銀行口座の開設審査において、クレジットカードやローンの審査で使われる「個人信用情報機関(CICやJICCなど)」のデータを参照しないためです。
ただし、過去にトラブルを起こした特定の銀行そのものや、警察庁のデータベースに該当情報がある場合など、信用情報とは別の理由で断られる可能性はゼロではありません。無用な審査落ちを避けるためには、ご自身の状況と銀行の関係性を整理し、リスクの低い申し込み先を選ぶことが大切です。
この記事では、ブラックリストの状態でも安心して申し込めるネット銀行の選び方と、審査で落とされる具体的なNG条件、申し込み時に注意すべき手順について詳しく解説します。
銀行口座開設の審査で見られる情報とブラックリストの関係
多くの人が誤解している点ですが、銀行口座を作る際の審査と、クレジットカードやローンを組む際の審査は、参照しているデータベースも審査の目的も全く異なります。まずは、なぜブラックリスト入りしていても口座が作れるのか、その仕組みと審査で実際に見られている項目について整理します。
信用情報機関(CIC・JICC)は参照されない
クレジットカードの滞納履歴や債務整理の記録が登録されている「個人信用情報機関(CIC、JICC、KSC)」の情報は、あくまで「お金を貸す(与信)」際のリスク判断に使われるものです。銀行口座(普通預金)は、利用者からお金を預かるサービスであり、銀行側が貸し倒れのリスクを負うわけではありません。
そのため、一般的な普通預金口座の開設審査において、銀行が個人の信用情報を取り寄せて確認することは原則としてありません。法律上も、口座開設の可否判断のために信用情報を利用することは目的外使用となるため行われないのです。この仕組みにより、過去に金融事故を起こしてブラックリストに載っている状態であっても、現在の支払い能力や借金の有無は問われず、口座開設が可能となります。
銀行が見ているのは「反社情報」と「過去の不正利用」
信用情報を見ない代わりに、銀行は口座開設時に必ずチェックしている項目があります。それが「警察庁データベースへの照会」と「銀行独自の保有データ」です。
2018年以降、マネーロンダリングや振り込め詐欺などの犯罪防止対策が強化され、すべての金融機関は口座開設時に申込者が反社会的勢力や犯罪組織に関与していないかを警察庁のデータベースに照会することが義務付けられました。これに加え、その銀行内で過去にトラブルがあったかどうかも確認されます。
| 審査対象 | 警察庁データベース(反社会的勢力情報) 銀行内の顧客管理データ(過去のトラブル歴) 全銀協の官報情報(破産者情報の一部※銀行による) |
|---|---|
| 審査対象外 | CIC(クレジット利用履歴) JICC(消費者金融利用履歴) 現在の借入総額や年収 |
つまり、「借金がある」「返済が遅れている」という理由だけで普通預金口座の開設を断られることはないというのが基本的なルールです。安心して申し込み手続きに進むための第一歩として、この前提を理解しておいてください。
ブラックリストとは無関係に審査落ちする具体的なケース
信用情報が原因でないとすれば、なぜ「口座開設を断られた」という事例が存在するのでしょうか。実は、ブラックリストとは別の要因で、銀行側の「お断りリスト」に該当してしまっているケースがあります。ここでは、審査落ちの直接的な原因となる3つのパターンを解説します。
社内ブラック(過去にその銀行でトラブルがある)
最も多い原因が、いわゆる「社内ブラック」です。申し込みをしようとしている銀行、あるいはその銀行が合併する前の旧銀行で、過去に何らかの金銭トラブルを起こしている場合、その記録は半永久的に行内のデータベースに残っている可能性があります。
具体的には、その銀行のカードローンを滞納したまま時効を迎えた、口座が強制解約になった、その銀行が保証会社となっているローンで代位弁済(保証会社による立て替え払い)が行われた、といったケースです。信用情報機関の記録が5年〜10年で消えたとしても、銀行内部の顧客データは消去されないことが多いため、過去に迷惑をかけた銀行への再申し込みは避けるのが鉄則です。
口座の不正利用や売買の履歴がある
過去に自分名義の口座を他人に譲渡・売買したり、犯罪に利用されたりした履歴がある場合、これは金融事故以上に厳しい扱いを受けます。こうした情報は「口座凍結名義人リスト」として全国銀行協会を通じて各金融機関で共有されている可能性があります。
もし過去に口座凍結の措置を受けたことがあるなら、どの銀行であっても新規開設は極めて困難です。これは借金の問題ではなく、犯罪収益移転防止法に基づく措置となるため、一般的なブラックリストとは次元の異なる制約となります。
本人確認書類の不備や住所の不一致
意外と多いのが、過去のトラブルとは全く関係のない、事務的な不備による審査落ちです。特にネット銀行の場合、スマホで撮影した本人確認書類の画像が不鮮明だったり、入力した現住所と書類の住所が一致していなかったりすると、本人確認ができずに手続きがストップします。
また、短期間に複数の銀行へ手当たり次第に申し込んでいる場合も、「口座売買や不正利用の予備軍ではないか」と警戒され、総合的判断で断られることがあります。申し込みは「本当に利用したい1行」に絞り、入力情報は正確に送信することが、スムーズな開設のポイントです。
審査通過率を上げる申し込み先の選び方と除外手順
ここまで確認した審査基準を踏まえ、実際にどのネット銀行へ申し込むべきかを決めていきます。闇雲に申し込むのではなく、ご自身の過去の履歴から「審査に通らないリスクが高い銀行」を除外し、消去法で安全な候補を見つける手順が有効です。
手順1:過去に迷惑をかけた銀行グループを書き出す
まず、ご自身の記憶や手元の記録をもとに、過去に債務整理の対象にした銀行や、長期延滞をしたカードローンの発行元銀行をリストアップしてください。さらに、その銀行と現在同じグループになっている銀行も避けるべき対象に含めます。
例えば、ある消費者金融のカードローンでトラブルがあった場合、その消費者金融が属している銀行グループのネット銀行などは、グループ内で情報共有されているリスクを考慮して避けたほうが無難です。「A銀行で失敗したから、同じ系列のBネット銀行にする」というのは、社内ブラックのリスクが高い選択となります。
手順2:独立系のネット専業銀行を優先する
過去のトラブル先を除外したら、残りの候補の中から「独立系のネット専業銀行」を優先的に選びます。大手メガバンクや地方銀行に比べて、ネット専業銀行は口座開設のハードルを比較的低く設定し、利便性を重視している傾向があります。
特に、流通系(大手スーパーやコンビニ系列)やIT企業系のネット銀行は、新しい顧客を獲得することに積極的であり、過去の金融履歴よりも現在の利用促進を重視する傾向が見られます。「過去に接点が全くない、新しい系列のネット銀行」を選ぶのが、最も審査通過率を高める戦略です。
手順3:口座開設キャンペーンの有無を確認する
時期によっては、特定のネット銀行が「新規口座開設キャンペーン」を行っていることがあります。こうしたキャンペーン期間中は、通常よりも多くの新規顧客を受け入れる体制が整っているため、審査基準がわずかに柔軟になる可能性も期待できます。
ただし、キャンペーン目当てで必要のない口座を乱造するのは避けてください。あくまで「メインの利用目的があり、かつキャンペーンも実施しているなら好都合」という程度の判断材料として活用しましょう。
クレジット機能やローン同時申し込みの落とし穴
申し込み先が決まった後、入力フォームを進めていく中で「同時に申し込みませんか?」と提案されるオプション機能には注意が必要です。ここで選択を誤ると、本来なら通るはずの口座開設審査まで巻き添えで落ちてしまう危険性があります。
カードローン・キャッシング枠は「希望しない」
多くのネット銀行では、口座開設と同時にカードローンの申し込みができるチェックボックスが用意されています。しかし、カードローンの審査には必ず信用情報機関(CIC・JICC等)の照会が行われます。
ブラックリストの状態であれば、カードローンの審査は確実に落ちます。銀行によっては、同時申し込みのローン審査に落ちた時点で、口座開設の手続き全体を「否決」として処理するシステムになっている場合もあります。必ず「ローン機能は希望しない」「借入希望額は0円」として申し込んでください。
クレジット一体型ではなくデビット機能付きを選ぶ
キャッシュカードの種類を選ぶ際、「クレジットカード一体型」を選択すると、これも同様にクレジットカードの入会審査が発生し、信用情報が参照されます。審査落ちを防ぐためには、クレジット機能のないシンプルなキャッシュカード、または「デビット機能付きキャッシュカード」を選びましょう。
デビットカードは、使ったその場で口座から引き落とされる仕組みの決済カードであり、原則として入会審査がありません。ブラックリストの方でも、デビット機能付きであれば問題なく発行され、ネットショッピングや店舗でのカード払いに利用できます。あえてクレジット機能付きを選んでリスクを冒す必要はありません。
スマホ完結でミスなく申し込むための準備と手順
ネット銀行の申し込みは、店舗へ行く必要がなくスマホだけで完結できるのが大きなメリットです。しかし、対面でのフォローがない分、入力ミスや書類不備は即「審査落ち」に直結します。一発で通過させるための確実な手順を確認しておきましょう。
申し込みに必要な書類と環境を整える
申し込みを始めてから書類を探すと、タイムアウトで入力が無効になることがあります。以下のものを手元に揃えてから操作を開始してください。
- 運転免許証やマイナンバーカード(有効期限内・住所変更済み)
- SMSが受信できるスマートフォン
- 登録用のメールアドレス(キャリアメールよりGmail等が推奨)
特に本人確認書類の住所と、入力する現住所が一字一句一致していることが重要です。「マンション名を省略する」「番地をハイフンで書く」といった些細な表記揺れが、自動審査システムで弾かれる原因になることもあります。書類の記載通りに入力することを心がけてください。
利用目的は「生活費決済」や「給与受取」を選択
申し込みフォームにある「口座の利用目的」という項目では、無難かつ一般的な回答を選ぶのが正解です。「生計費決済」「給与受取」「貯蓄」などを選択しましょう。
ここで「事業用」や「投資」などを選択すると、追加の確認書類を求められたり、審査のハードルが上がったりする可能性があります。個人の生活用口座として使うことが明確に伝わるよう、シンプルな目的を選択してください。
本人確認書類の撮影テクニック
スマホで本人確認(eKYC)を行う際、撮影した画像の不鮮明さは致命的なミスとなります。以下のポイントを守って撮影してください。
- 明るい場所で、白い紙などの無地の背景の上で撮影する
- 書類の厚みがわかるよう、指示通りの角度で傾ける
- 光の反射で文字が白飛びしないよう角度を調整する
- 手ブレを防ぐため、スマホを固定するか肘をついて撮影する
「画像が不鮮明なため再提出」というメールが届くと、その対応をしている間に審査担当者の心証が悪くなるリスクもあります。最初の一回で完璧な画像を送信することが、スムーズな開設への近道です。
もし開設できなかった場合の代替手段と根本解決
万全を期して申し込んでも、過去の履歴や総合的な判断で口座開設を断られるケースはあり得ます。その場合でも、生活に必要な決済手段を確保する方法は残されています。
家族名義の口座やデジタル給与払いを検討する
どうしても自分名義の口座が作れない場合、一時的な対策として家族名義の口座を管理させてもらう(ただし、給与振込などは本人名義必須の場合が多い)ことや、勤務先が対応していれば「デジタル給与払い(資金移動業者への送金)」を利用できるか確認する方法があります。
また、ネット銀行ではなく、地元の信用金庫や労働金庫(ろうきん)、あるいはゆうちょ銀行の窓口へ出向き、事情を話して口座開設を相談するというアナログな手段も有効です。対面であれば、機械的な審査だけでなく、現在の状況を説明することで柔軟に対応してもらえる可能性があります。
借金問題そのものの解決を優先する
もし、口座を作りたい理由が「借金の返済で給料が差し押さえられそうで、別の口座に逃がしたい」ということであれば、それは危険な兆候です。銀行口座を変えても、債権者は法的手続きによって新しい口座を特定し、再び差し押さえを行ってくる可能性があります。
口座開設に奔走するよりも、根本的な原因である「借金問題」を法的に解決するほうが、結果として生活の安定は早まります。ブラックリスト入りしている現状は、すでに自力での完済が難しいサインかもしれません。新しい口座を作る労力を、専門家への相談という前向きな行動へシフトすることも検討してみてください。
まとめ
ブラックリストの状態であっても、普通預金口座の開設審査に信用情報は使われないため、ネット銀行を作ることは十分に可能です。重要なのは「過去にトラブルがあった銀行・グループを避ける」「ローンやクレジット機能をつけない」「入力ミスや画像不備をなくす」という3点を徹底することです。
過去の失敗にとらわれすぎず、現在の生活を立て直すためのツールとして、適切なネット銀行を選んで申し込んでみてください。もし、口座開設の動機が借金の返済に関する切実な悩みにあるならば、口座を作るだけでなく、借金そのものを整理する相談も並行して行うことをおすすめします。
債務整理に強いおすすめ事務所ランキングの事務所では、借金の減額や支払いの停止についての相談もできるので、ご自身の状況に合った次の一歩を検討してみてください。
※本記事は一般的な審査基準に基づいて解説していますが、実際の審査結果は各金融機関の総合的判断により異なります。
※口座売買や譲渡は犯罪です。絶対に他人に利用させる目的で口座を開設しないでください。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。状況により最適な対応は変わるため、不安が強い場合は早めに専門家へ相談してください。


