債務整理の費用を分割払い中に債権者への返済を止めて良いか迷った時の判断と対処手順
司法書士への費用を分割で支払っている最中ですが、カード会社への返済も並行して続けるべきでしょうか?
債務整理を依頼し、現在は事務所への費用を分割で支払っている段階です。受任通知は送られたと聞いていますが、手元にカード会社からの振込用紙が届いたり、アプリで次回の引き落とし予定が表示されたりして不安を感じています。
費用の積み立てと借金の返済を両立させるのは生活費を考えると非常に厳しく、どちらを優先すべきか、あるいは完全に止めてしまって良いのか具体的な判断基準が知りたいです。もし返済を止めることで、追加の督促が来たり辞任されたりするリスクがあるのかも教えてください。
受任通知の発送後は債権者への返済を一時停止して事務所費用の積み立てを最優先してください
債務整理の手続きが開始されると、司法書士から各債権者へ「受任通知」が送付されます。この通知が届いた時点で、債権者からの直接的な督促や、これまでの契約に基づいた返済は一時的にストップするのが一般的なルールです。
むしろ、特定の会社にだけ返済を続ける「偏頗弁済」を避けるためにも、独断での返済は控える必要があります。まずは事務所への分割費用(積立金)を遅滞なく支払うことで、手続きを確実に進める体制を整えることが、完済への最短ルートとなります。
この記事では、返済を止めるタイミングの正確な見極め方や、手元に届く通知物への対処、費用支払い中の生活設計について詳しく解説します。
この記事でわかること
受任通知発送後の返済停止ルールと法的な位置づけ
債務整理を専門家に依頼すると、直ちに「受任通知」が各債権者へ発送されます。この通知には、以降の連絡や交渉をすべて代理人である司法書士・弁護士を通すよう求める法的効力に近い要請が含まれています。そのため、通知が債権者に到達した瞬間から、あなた個人が返済を続ける義務は一時的に中断されます。
独断で返済を続けてはいけない理由
「少しでも返しておいた方が誠実に見える」と考え、一部の業者にだけ返済を続けるのは逆効果です。自己破産や個人再生を検討している場合、特定の債権者を優遇する行為は「偏頗弁済(へんぱべんさい)」とみなされ、手続きに支障をきたす恐れがあります。任意整理の場合でも、和解交渉の前提は「現在の返済を止めて将来の利息をカットする」ことにあるため、従来の条件で払い続ける必要はありません。
| 状況 | 受任通知発送後の対応 |
|---|---|
| 債権者への返済 | 原則としてすべて停止する。 |
| 督促の電話 | 止まる(もし来た場合は司法書士に依頼済みと伝える)。 |
| 事務所への費用 | 分割払いの期日を守って確実に支払う。 |
返済を止めた後に届く通知物やアプリ表示の正体
返済を止めた直後、数日間は行き違いで督促状が届いたり、スマホアプリに「入金のお願い」という通知が表示されたりすることがあります。これは債権者側のシステム処理に時間がかかっているだけで、受任通知が受理されていれば、法的な督促は止まっていると考えて差し支えありません。
手元に届く書類の種類と緊急度の判断
郵便物の中身を冷静に確認しましょう。督促のハガキであれば無視して問題ありませんが、裁判所からの封筒(特別送達)が届いた場合は例外です。受任通知の発送と、債権者が裁判所へ申し立てるタイミングが重なった場合に起こり得る事態です。この場合は即座に依頼先の事務所へ連絡し、書類の画像を共有して指示を仰いでください。
- 「お振込のお願い」という通常のハガキ:破棄せず保管しつつ、返済は不要。
- カード会社からの解約通知:債務整理を開始した時点でカードは強制解約となるため、当然の通知として受け止める。
- アプリ上の「次回引き落とし日」表示:口座に残高を置かないことで対処し、表示自体は無視する。
事務所費用の分割払いを最優先すべき理由
債権者への返済を止めて浮いた資金は、すべて司法書士事務所への「積立金(分割費用)」に充ててください。この積み立ては、単に費用を払うだけでなく、「あなたが決まった金額を毎月遅れずに支払える能力があるか」を確認する試験期間でもあります。
費用支払いが滞った場合のリスク
もし事務所への分割金が2ヶ月以上滞ると、多くの事務所では「信頼関係の破綻」とみなされ、辞任(依頼のキャンセル)を検討されます。辞任されると、債権者に送っていた受任通知の効果が消滅し、一括請求や厳しい督促が再開されるという最悪のシナリオを招きます。まずは「自分の生活を立て直すための最優先経費」として、費用の支払いを厳守しましょう。
- 給料が入ったら、真っ先に事務所への分割費用を別口座に移す。
- 残ったお金で1ヶ月の生活費(家賃、光熱費、食費)を割り振る。
- カード会社への返済分だったお金は、予備費として手元に残しておく。
銀行口座の引き落としを物理的に止める手順
受任通知が届いても、銀行口座の自動引き落とし設定はすぐには止まりません。通知が債権者に届く前に引き落としデータが銀行へ送られてしまうと、意図せず返済が実行されてしまい、手元の現金が不足する事態に陥ります。
当日までに完了させるべき口座管理
最も確実な方法は、引き落とし口座の残高を「ゼロ」にすることです。給料振込口座が引き落とし先に指定されている場合は、給料が入った当日の午前中に全額を引き出し、別の(借入のない銀行の)口座へ移し替えてください。また、銀行系カードローンの債務整理をする場合は、その銀行口座自体が凍結されるため、事前に入出金を止めておく必要があります。
| 確認項目 | 具体的な作業内容 |
|---|---|
| 残高移動 | 引き落とし日の前日までに残高を1,000円未満にする。 |
| 給料振込 | 可能であれば振込先を「借入のない銀行」へ変更する。 |
| 公共料金 | カード決済にしている場合は、早急に振込用紙払いへ切り替える。 |
返済停止中の生活費管理と注意点
返済が止まっている期間は、いわば「家計のトレーニング期間」です。これまでは借金で補填していた生活費を、自分の手取り収入の範囲内でやりくりする習慣を身につける必要があります。この期間に「返済がないからお金に余裕がある」と勘違いし、浪費をしてしまうと、将来の和解後の支払いで必ず行き詰まります。
家計の「見える化」で完済後の準備をする
事務所への費用を払いながら、将来の返済額(任意整理であれば月々の返済予定額)を想定して貯金を並行できるのが理想です。食費や娯楽費にどれだけ使っているかを家計簿アプリなどで把握し、「無理のない返済計画」を司法書士と一緒に作り上げるためのデータを用意しておきましょう。
- 固定費の見直し:スマホの格安プランへの変更、不要なサブスクリプションの解約。
- 現金主義への移行:クレジットカードが使えなくなるため、デビットカードや現金での支払いに慣れる。
- 緊急用資金の確保:冠婚葬祭や急な病気に備え、少額ずつでも予備費を積み立てる。
もし事務所への費用が払えなくなった時のリカバリ
失業や病気など、どうしても事務所への分割費用が支払えない月が出てくるかもしれません。その際、最もやってはいけないのが「無断で入金を遅らせること」や「連絡を絶つこと」です。司法書士側も事情を把握できれば、支払いスケジュールの再調整(リスケジュール)に応じてくれるケースが多くあります。
連絡を入れるタイミングと言い回し
支払期日の前日、あるいは遅くとも当日には必ず連絡を入れましょう。「今月は○○の事情で支払いが難しいのですが、来月の○日には△円なら払えます」と、具体的な日付と金額を提示することが、信頼関係を維持するための最低限のマナーです。誠実な対応を続けていれば、専門家はあなたの味方であり続けてくれます。
【電話・メールでの伝え方例】
「今月○日に予定していた分割費用の支払いの件ですが、急な出費が重なり、期日通りの入金が難しくなりました。大変申し訳ありません。来週の×日には必ずお振り込みいたしますので、受任を継続していただけないでしょうか。」
まとめ
債務整理を開始し、事務所への費用を分割払いしている期間は、債権者への返済を止めて生活を立て直すための非常に重要な時期です。受任通知によって督促が止まっている隙に、しっかりと費用の積み立てを完了させ、和解後の安定した支払いに向けた家計の土台を作り上げましょう。
独断で返済を再開したり、逆に事務所への連絡を怠ったりすることは、手続きの失敗を招く大きなリスクとなります。手元に届く通知物や口座の残高管理で不安なことがあれば、その都度、担当の司法書士に確認を取る習慣をつけてください。
債務整理に強いおすすめ事務所ランキングの事務所では、費用の分割払いや受任通知発送後の細かな対応についての相談もできるので、現在の生活状況に合った次の一歩を検討してみてください。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。状況により最適な対応は変わるため、不安が強い場合は早めに専門家へ相談してください。


