裁判期日前に全額払えば借金の訴訟は取り下げになるのか判断材料
期日までに払ったら裁判はなかったことになりますか
借金で裁判所から書類が届き、口頭弁論期日呼出状に期日が書かれていました。
一括で払えそうなのですが、裁判の当日までに全額を払えば相手は取り下げしてくれるのか、自動で終わるのかが分かりません。判断材料と、期日までにやる順番を知りたいです。
全額と費用まで支払って取下書の提出を押さえれば止められる
裁判所の封筒が届いた状態で期日が迫っていると、払えるのに手続きだけ進んでしまうのがいちばん落ち着かないと思います。
結論として、支払いだけで自動終了とは限らず、取下書が裁判所へ出るかまでをセットで押さえる必要があります。
この記事では、請求書面から拾うべき数字、全額弁済で取り下げに寄せる条件、期日前から当日までの動き方、間に合わない場合の次善策を整理します。
この記事でわかること
書面のどこを見れば全額弁済の不足を防げるか
まずはこの5点を紙に書き写す
取り下げの可否は気持ちでは決まりません。相手が裁判を続ける理由が残るかどうかで決まります。
期日呼出状や訴状の束から、次の項目を紙に書き写して、支払い不足の芽を潰します。
- 事件番号
- 原告名と代理人の有無(弁護士名や法律事務所の記載)
- 請求額の内訳(元金、利息、遅延損害金)
- 遅延損害金の起算日と利率(日割りで増えるかの判定に使う)
- 訴訟費用の記載(印紙代、送達費用などを含む趣旨の文言)
不足しやすいお金の種類を先に把握する
| 不足しやすい項目 | 起きがちなズレ |
|---|---|
| 遅延損害金 | 期日までに払うつもりでも、振込日と着金日がずれて日割り分が残る |
| 訴訟費用 | 元金だけ振り込んで「費用分が残る」と言われて継続される |
| 振込手数料 | 相手が受け取る額が満額にならず不足扱いになる |
| 複数口座や名義 | 代理人預かり口座と債権者本体の口座を取り違える |
振込で払うなら、相手の受取額が満額になるように、手数料は自分持ちで上乗せする形に寄せるのが無難です。
当日までに払えば必ず取り下げになるわけではない理由
支払いと取り下げは別の手続き
全額を払っても、裁判所に「取り下げます」という書面が出なければ、期日は予定どおり来ます。
裁判が止まる形は大きく2つで、どちらを狙うかで動き方が変わります。
- 原告が訴えを取り下げて、期日自体が不要になる
- 期日に出て和解として終了させる(その場で分割条件を確定させる形も含む)
取り下げになりやすいかを測る判断材料
| 判断材料 | 取り下げ側に傾く条件 |
|---|---|
| 支払額 | 元金だけでなく、遅延損害金と訴訟費用まで含めて満額が消える |
| 着金の証明 | ネットバンクの明細や振込受付票を画像で提示でき、事件番号と紐づく |
| 相手の窓口 | 代理人弁護士がついており、取下書の提出ルートが明確 |
| 期日までの残日数 | 2営業日以上あり、書面提出が物理的に間に合う |
逆に、元金だけを急いで振り込むと「費用分が残るので取り下げできない」と言われやすく、支払ったのに出廷が必要な状態が残ります。
期日までの時系列でやること
今日やることは数字を確定して不足を消す
- 訴状の「請求の趣旨」と「請求原因」を読み、元金、遅延損害金、費用の扱いをメモする
- 支払先が訴状にない場合は、原告の代理人欄(弁護士名や事務所)を見て、窓口を特定する
- 「期日までに全額で終わらせたい。今日の時点の清算額と振込先を教えてほしい」と伝えるためのメモを作る
この時点で、相手が提示する清算額に「訴訟費用を含むか」が入っていなければ、費用も含めた総額を口頭で確認してから動きます。
1営業日前までに押さえるのは取下書の提出予定日
- 相手から清算額の回答を受けたら、振込名義に事件番号や氏名の入れ方を聞く
- 振込後すぐに、振込明細の画像を送る(スクリーンショットや控えの写真)
- 「裁判所へ取下書をいつ提出するか」「提出したら写しをもらえるか」を聞き、メールで回答を残す
電話で話した内容は、同日のうちに短いメールで要点だけ残すと、当日トラブルになったときの材料になります。
期日直前は出廷の準備も並行する
万一、取下書が間に合わない場合に備えて、期日呼出状に書かれた法廷、時刻、持ち物欄を見直し、振込明細の印刷やスマホ表示を用意します。
取下書が出たと聞いても、裁判所側の処理の都合で期日連絡が直前まで来ないことがあります。期日当日に出廷が必要になる余地は残して動きます。
取り下げを引き出す連絡文の作り方
電話で聞く順番
- 事件番号と氏名を名乗る
- 「期日前に全額で終わらせたい」意思を伝える
- 今日時点の清算額(遅延損害金と訴訟費用を含む総額)を聞く
- 振込名義の指定を聞く(事件番号を入れるかなど)
- 取下書の提出予定日と、提出後に写しをもらえるかを聞く
メールの短文テンプレ
件名は「事件番号の共有」と「全額清算」と「取下書」の3語だけで足ります。
| 件名 | 事件番号〇〇 全額清算 取下書について |
|---|---|
| 本文例 | お世話になっております。被告の〇〇です。事件番号〇〇の件で、期日前に全額清算で終了させたい意向です。お電話で伺った本日時点の清算額〇〇円(元金、遅延損害金、訴訟費用を含む)を、本日〇時に指定口座へ振込予定です。振込後に明細画像を送付しますので、取下書の裁判所提出予定日と、提出後に写しのご共有可否をご返信ください。 |
この文面にしておくと、相手が「費用は別」などの条件を付けるなら返信で見える化され、後から揉めにくくなります。
期日当日になってしまったときの3択
当日の選択肢はこの3つ
| 選択肢 | 向いている状況 |
|---|---|
| 出廷して支払済みを伝える | 振込明細が手元にあり、相手にも明細を送っているが取下書が間に合っていない |
| 法廷で和解に切り替える | 全額が難しく、分割条件をその場で決めたい |
| 期日変更を申し出る | 入金手続きが当日で、着金確認が間に合わず、支払済みの主張が弱い |
当日に持っていく物
- 期日呼出状と訴状一式(事件番号と相手情報の確認用)
- 振込明細の印刷またはスマホ画面(日時と金額が見える状態)
- 相手へ送ったメールの送信履歴(取下書や清算額のやり取りが分かるもの)
相手が欠席で自分も欠席だと、状況によっては欠席判決の方向に進むことがあります。払える見込みがあるなら、欠席を選ばないほうが安全です。
全額が難しいときの分割着地を先に作る
部分的に払っても止まらないことがある
分割でしか無理なときに、善意で一部入金をしても、訴訟が止まるとは限りません。相手側の請求が残るためです。
この場合は「取り下げ」より「和解で終了」を目標に切り替え、月額と支払日を先に固めたほうが現実的です。
分割案を作るときの材料
- 毎月の手取りと固定費(家賃、光熱、通信、保険)
- 次の給与日とボーナス有無
- 今月だけ増える出費(年末年始、更新料、税金)
- 最初に入れられる頭金の上限
- 家族に見られたくない連絡手段(メール中心など)
分割の交渉中でも、裁判の日付は来ます。法廷で和解に切り替える前提で準備し、判決の形で確定するのを避ける方向に寄せます。
まとめ
裁判の当日までに払えば終わるかどうかは、「払った」だけでは決まりません。元金に加えて遅延損害金と訴訟費用まで消し込み、取下書が裁判所へ提出される流れまで押さえると、期日前に止められる可能性が上がります。
期日が近いほど、着金のズレや書面提出の間に合わなさが起きやすくなります。清算額の確定、振込名義、明細提示、取下書の提出予定日の4点を、時系列で潰していくと迷いが減ります。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。状況により最適な対応は変わるため、不安が強い場合は早めに専門家へ相談してください。


