訴状が届いたのに放置したらどうなる?答弁書の期限までの対処手順

訴状が来たけど無視したら終わりですか

自宅に裁判所から特別送達の封筒が届き、中に「訴状」「口頭弁論期日呼出状」「答弁書」が入っていました。原告はクレジットカード会社名義で、請求額は約80万円と遅延損害金と書かれています。

期日は平日の昼で仕事を休めそうにありません。これまで督促は怖くて出られず放置してきましたが、家族に知られたくないので相談もしづらいです。このまま放置したら何が起きるのか、今日から何をすればいいのか知りたいです。

答弁書を出さないと欠席扱いで判決が出て差押えに近づく

突然「訴状」と書かれた書類が届くと、頭が真っ白になりますよね。仕事を休めないことや、家族に見られたくない気持ちがあると、動けなくなるのも自然です。

放置すると、答弁書未提出で欠席扱いになり、原告の言い分どおりの判決が出て、預金や給与の差押えに進みやすくなります。

この記事では、本物の訴状かの見分け方、呼出状に書かれた期限の読み方、争わない場合でも先に出す答弁書の書き方、期限を過ぎかけたときのリカバリーまでを整理します。

この記事でわかること

本物の訴状かを封筒と同封物で判別する

まずは落ち着いて、届いた書類が裁判所の正式な手続きかどうかを切り分けます。ここがズレると、対応先も期限も変わります。

封筒の差出人と受け取り方法を読む

封筒で見る場所 「裁判所名」「事件番号」らしき記載、郵便の特別送達での配達。ポスト投函ではなく、受領印やサインが求められることが多いです。
注意したい例 差出人が裁判所ではなく、業者名だけの「最終通告」など。訴状ではなく催告書のことがあります。

同封物3点がそろっているかで判断しやすい

  • 訴状 本文と請求の趣旨 請求原因の記載がある
  • 口頭弁論期日呼出状 期日と法廷などの案内がある
  • 答弁書 用紙や提出方法の案内が付いている

この3点がそろい、原告がクレジットカード会社名義、請求額が元金80万円前後と遅延損害金の記載があるなら、放置は危険域に入っています。

放置した場合の進み方と答弁書の締切を読み取る

訴状を放置したときに起きやすいのは、裁判所から何度も電話が来ることではなく、書面が進行して判決が出ることです。先に時系列を固定します。

呼出状にある2つの日時を書き出す

  1. 呼出状の「口頭弁論期日」をメモに転記する 例 平日昼の何時
  2. 答弁書の提出期限の記載を探す 例 期日の1週間前まで など
  3. 封筒の到着日も一緒に書く 例 受領した日付

ここでの提出期限が最優先です。期日に出席できない場合でも、答弁書が出ていれば欠席即敗訴になりにくく、交渉の余地が残ります。

放置すると起きやすい流れを把握する

訴状と呼出状と答弁書が届いている状態。
答弁書を出さない 欠席扱いで審理が進み、原告の主張が通りやすくなります。分割の話し合いが置き去りになりやすいです。
判決が確定 原告が強制執行に進みやすくなり、給与口座や預金口座の差押えなどが現実味を帯びます。

争わなくても先に出す答弁書の書き方

忙しくて期日に出られない、争点が分からない、でも放置したくない場合は、認否だけでも答弁書を先に出して「欠席でも進む」状態を止めます。

まずは認否だけを書いて提出する

請求の趣旨 金額や遅延損害金が「そのとおり」なら認める、心当たりが薄いなら一部否認など。迷うときは「追って主張する」と書ける欄があるか確認します。
請求原因 契約の事実や利用の事実に心当たりがあるか。カード会社名義でも債権回収会社に譲渡されているケースは、書面の別紙や証拠説明書に出ます。
期日の出欠 出席できないなら「欠席」や「出席できない」旨を書ける欄に記載します。

答弁書の目的は、ここでは完璧な反論ではありません。未提出を回避して、次の選択肢を残すことです。

分割で払いたい場合に入れたい1文

争うつもりはないが一括は無理、という状況なら、答弁書の余白や上申書の案内があるときに次の要素を短く添えます。

  • 一括返済が難しい理由 例 生活費と家賃で余力がない
  • 毎月の支払可能額 例 月2万円まで
  • 連絡方法 例 仕事中は電話不可 夜なら可 メール希望など

家族に見られにくい提出方法と送付のコツ

家族に知られたくない場合は、家で書類を広げる時間を短くし、提出までを一気に終わらせる動線を作ります。スマホだけでも進められる部分はあります。

提出先と必要な控えを先に作る

  • 提出先は呼出状に書かれた担当部 係 宛名をそのまま使う
  • 送る前に写真かコピーで控えを作る 例 スマホで全ページ撮影
  • 封筒に事件番号を書ける指定がある場合はそのとおりに記載する

控えがないと、後から内容が思い出せず、原告側との交渉でも不利になります。手元に残らない提出は避けたいところです。

コンビニで完結させる提出の流れ

  1. 家では答弁書の記入と署名だけを済ませ、同封の説明書も一緒に持ち出す
  2. コンビニでコピーを1部取り、控えを作る
  3. 郵便局が開いていない時間帯なら、ポスト投函でも届くが、送付証拠を残すなら特定記録や簡易書留を使える時間に郵便局へ行く
  4. 差出人は自分の住所氏名を書くが、家族に見られたくないときは受け取りを郵便局留めにできるか原告側の送付先運用も含めて後段で検討する

払えないときの落としどころを早めに作る

請求が事実でも、資金が追いつかないときは「判決が出てから払う」のが最悪ルートになりがちです。答弁書提出と並行して、着地点を作ります。

原告の代理人がいる場合は支払案を先に出す

訴状や証拠説明書に、弁護士事務所名や連絡先が載っていることがあります。その場合は、勤務中に電話しにくい事情も含め、連絡手段を指定したうえで支払案を出します。

伝えたい要素 請求額の認否、一括不可、月々の上限額、初回入金できる日、連絡可能な時間帯。
避けたい言い方 いつ払えるか分からない、必ず払うだけ言う、期日までに何もしない。

差押えを避けたいなら収入口座を意識する

給与振込口座や生活費の引落口座が差押え対象になると、生活が一気に詰みます。すでに他の借入もあり、月々の返済が回っていないなら、交渉だけで持ちこたえるのが難しいこともあります。

  • 借入が複数で、今月も来月も赤字が見えている
  • 利息や遅延損害金が膨らみ、元金が減らない
  • 訴訟が1件では終わらない見込みがある

この条件が重なると、支払案だけで耐えるより、手続きの選択肢も含めて全体を組み替えたほうが早く落ち着くケースがあります。

期限を過ぎそう 過ぎたときの巻き返し手順

期日が近いほど、やることは絞られます。ここでは「今日やる1セット」に落とします。

期日前なら答弁書を最短で到達させる

  1. 答弁書の認否欄だけでも埋めて署名する
  2. 事件番号と担当部を呼出状どおりに書く
  3. 送付証拠を残せる方法で発送する 期限が迫るなら窓口で出す
  4. 発送後に、原告代理人がいるなら「答弁書提出済み」と支払案の連絡を入れる

期限が迫るほど、未提出のまま期日到来が一番避けたい落とし穴です。

すでに判決が出ていそうなときに届きがちな書類

  • 判決正本や確定証明に関する案内が届く
  • 差押えに関連する通知が銀行や勤務先に届く前触れがある
  • 裁判所からの書面が続くのに自分は一度も提出していない

この段階でも手当てが間に合う場合がありますが、期限と書面の種類でできる動きが変わります。手元の書類一式を時系列で並べて、事件番号が同じかをそろえたうえで、早めに専門家へ状況を渡すと整理が速いです。

まとめ

訴状を放置すると、答弁書が出ないまま手続きが進み、欠席扱いで判決が出てしまう方向に傾きます。仕事を休めない、家族に知られたくないという状況でも、答弁書だけ先に出して流れを止める動きは取りやすいです。

最初にやるのは、呼出状の期日と提出期限を書き出し、認否だけでも答弁書を提出することです。その上で、一括が無理なら月々の上限額と連絡手段を決め、原告側との着地点を作るほうが差押えリスクを下げやすくなります。

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日本リーガル司法書士事務所の代表司法書士 計良宏之

日本リーガル司法書士事務所

監修者:代表司法書士 計良 宏之

東京都荒川区東日暮里5-17-7 秋山ビル1階

東京司法書士会所属 第8484号
簡裁訴訟代理等関係業務認定会員 第1201114号

借金問題・債務整理に関する情報を、できるだけわかりやすく整理してお伝えしています。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。状況により最適な対応は変わるため、不安が強い場合は早めに専門家へ相談してください。

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