メルカリやヤフオクの売上金が残っている状態で債務整理をするときの資産申告と没収回避の手順

メルカリやヤフオクの売上金が数万円分残っていますが、債務整理をするときに正直に申告しなければなりませんか?

不用品を売って作ったメルカリのメルペイ残高やヤフオクのPayPay銀行への振込待ちの売上金があります。これらは銀行口座の預金ではないので、弁護士や司法書士に言わなくてもバレないのではないかと考えています。

もし正直に話してしまったら、そのお金はすべて没収されてしまうのでしょうか。生活費が苦しいため、少しでも手元に残したいのですが、隠したまま手続きを進めるリスクも知りたいです。

売上金は「資産」として正確な申告が必要であり、隠匿は手続きの失敗や免責不許可のリスクを招きます

メルカリやヤフオクの売上金、アプリ内のポイントや電子マネー残高は、法律上の「資産」とみなされるため、債務整理の手続きにおいて隠すことは許されません。

ただし、自己破産などの手続きでも、一定額以下の資産であれば「自由財産」として手元に残せる運用が一般的ですので、必ずしも即座に全額没収されるわけではありません。

この記事では、アプリ内の売上金をどのように集計し、どのタイミングで弁護士や司法書士へ報告すべきか、また隠し通そうとした場合に起きる具体的な不利益について詳しく解説します。

この記事でわかること

売上金が資産とみなされる基準と申告の必要性

メルカリの売上金(メルペイ残高)やヤフオクの売上金は、現金化が可能な状態であれば、銀行預金と同じように個人の所有する財産として扱われます。債務整理を行う際は、全ての借入先だけでなく、保有している全ての資産を裁判所や債権者に開示しなければなりません。これは、債権者に対して公平な配当を行うため、あるいは返済能力を正確に測定するために不可欠な義務です。

なぜアプリの残高がバレるのか

「銀行口座ではないからバレない」と考えるのは非常に危険です。債務整理を依頼すると、過去1年から2年分の銀行口座の通帳コピーや取引明細を提出します。そこにはメルカリからの振込履歴や、チャージの記録、あるいは本人確認のための少額の動きが残っていることが多く、専門家はそこから未申告のカウントを容易に特定します。また、裁判所の管財人が選任されるケースでは、主要なプラットフォームの利用状況を厳格に調査されるため、隠し通すことは実質的に困難です。

たとえ現在の残高が数千円程度であっても、申告を怠れば「財産隠し」を疑われる原因になります。まずは「隠せるかどうか」ではなく「どのように正しく伝えるか」という視点を持つことが、スムーズな解決への最短ルートとなります。

アプリ別の売上金・残高確認と資料保存の手順

債務整理の相談をスムーズに進めるためには、手元にある売上金やポイントの種類を正確に把握しておく必要があります。特にフリマアプリやオークションサイトは、仕組みが複雑なため、以下の表を参考に自分の状況を整理してください。

対象サービス 確認すべき項目と提出書類の例
メルカリ メルペイ残高、売上金(振込申請待ち)、メルカードの利用枠
ヤフオク(Yahoo!) PayPay資産(売上金)、Yahoo!ウォレットの受取明細
楽天ラクマ 楽天キャッシュ残高、振込可能な売上金額のスクリーンショット
ポイント類 dポイント、Vポイントなど、1ポイント1円として使えるもの

証拠となるスクリーンショットの撮り方

弁護士や司法書士へ相談する際には、スマートフォンの画面を提示するだけでなく、紙に印刷するかデジタルデータとして提出を求められます。確認が必要なのは「現在の残高金額」と「過去数ヶ月の利用履歴」です。メルカリであれば「メルペイ」タブの残高表示と、設定画面から確認できる「売上履歴」のページをそれぞれ保存してください。未受取の売上金がある場合は、発送済みで評価待ちの商品がいくら分あるかもメモしておく必要があります。

これらの情報は、受任通知が送られる前の段階で整理しておくのが理想的です。後から小出しに情報が出てくると、信頼関係にヒビが入るだけでなく、手続きのやり直しが発生して余計な費用がかかる恐れもあります。

自己破産や個人再生で売上金が没収される境界線

「資産を申告したら全部没収される」という不安は、多くの場合、誤解に基づいています。債務整理には、手続きごとに資産の取り扱い基準が明確に定められています。

自由財産の範囲内であれば手元に残せる

自己破産を選択した場合でも、標準的な運用では20万円以下の資産であれば、自由財産として維持が認められるケースがほとんどです(裁判所によって基準は異なります)。例えば、銀行預金が5万円、メルペイ残高が3万円、タンス預金が2万円であれば、合計10万円となり、没収の対象にはなりません。これをわざわざ隠して「0円」と虚偽の報告をすることこそが、最大の不利益を招きます。

個人再生における「清算価値」への影響

個人再生では、資産が没収されることはありませんが、保有している資産の総額(清算価値)が、返済すべき最低金額に影響を与えます。メルカリの売上金が100万円など多額にある場合は、その分だけ毎月の返済額が増える可能性がありますが、一般的な不用品処分の範囲であれば、返済計画に大きな支障が出ることは稀です。まずは正確な評価額を専門家に算出してもらうことが先決です。

売上金を隠して手続きを進めたときに起きる実害

売上金を「これくらいなら大丈夫だろう」と独断で隠し、それが後から発覚した場合には、取り返しのつかない事態に発展します。特に裁判所を通す手続きにおいては、誠実さが最も重要視されます。

  1. 専門家による「辞任」のリスク:信頼関係が破綻したとみなされ、依頼していた弁護士や司法書士が途中で降りてしまうことがあります。
  2. 免責不許可事由への該当:自己破産において、故意に財産を隠匿したと判断されると、借金が1円も免除されない(免責不許可)という最悪の結果を招きます。
  3. 破産管財人の調査延長:怪しい取引があると判断されると、管財人が徹底的に調査を行うため、手続き期間が数ヶ月単位で延び、その分管財人費用が増えることになります。

虚偽申告が刑事罰に触れる可能性

さらに深刻なケースでは、裁判所に嘘の報告をすることが「詐欺破産罪」などの刑事罰の対象となることもあります。アプリ内の売上金は、法的には銀行の預金と同等以上に「移動経路が追跡しやすい」資産です。デジタルデータとして残っているものを隠す行為は、自ら破滅の種をまくようなものです。どのような少額であっても、現在の残高と、いつ現金化する予定なのかを素直に共有してください。

債務整理の相談前にやっておくべき売上金の整理術

相談当日に慌てないよう、以下の手順で売上金のステータスを確定させておくことを推奨します。特に手続き開始直後は、アカウントが制限される可能性も考慮しなければなりません。

まず、現在取引中の商品がある場合は、速やかに評価まで終えて売上金を確定させてください。発送前の商品がある状態で債務整理を開始すると、購入者とのトラブルに発展し、それが原因で職場や家族に事情が知れ渡るリスクがあります。次に、売上金を「メルペイ残高」のままにしておくのか、銀行口座へ「振込申請」するのかを決めます。銀行口座に振り込んだ場合は、通帳に記録が残るため、振込日と金額のメモを必ず取っておきましょう。

本人確認情報の不一致を防ぐ

メルカリ等で本人確認(KYC)が完了している場合、その登録情報と債務整理の依頼者情報は完全に一致している必要があります。もし家族のアカウントを借りて出品しているなどの事情がある場合は、非常に複雑な権利関係となるため、自分一人で判断して現金化してはいけません。必ず相談の冒頭で「他人のアカウントで発生している売上金がある」旨を伝えてください。

また、ポイントサイトなどの「ポイ活」で貯めた残高も、合算すると意外な金額になることがあります。これらも一覧表にして持参することで、専門家から「この人は隠し事をしない信頼できる依頼者だ」という評価を得られ、その後の手続きがスムーズに進むようになります。

売上金を生活費として使う場合の注意点と記録

「売上金をそのまま食費に使ってもいいのか」という質問も多く寄せられます。結論から言えば、正当な理由がある生活費への充当は認められますが、その使い道と金額の記録が絶対条件です。

偏頗弁済(へんぱべんざい)の禁止

最もやってはいけないのが、売上金を使って「特定の知人にだけ借金を返す」ことや「一部の債権者にだけこっそり支払う」行為です。これは偏頗弁済と呼ばれ、手続きの公平性を著しく損なうため、強く禁止されています。もし生活費が足りず、メルペイ等の電子マネーをコンビニでの食品購入に使ったのであれば、その決済履歴を消さずに残しておいてください。

浪費とみなされないための工夫

売上金があるからといって、ゲームの課金や高額な趣味の買い物に使ってしまうと、裁判所から「反省していない」とみなされるリスクがあります。あくまで「生きていくために最低限必要な支出」に留めることが大切です。また、受任通知が送られた後は、新たな出品を控えるよう指導されることが一般的です。なぜなら、出品行為自体が「新たな商行為」や「資産の変動」とみなされ、計算が煩雑になるためです。相談後は、専門家の指示があるまで、アプリの利用方法についてもアドバイスを仰ぐのが賢明です。

まとめ

メルカリやヤフオクの売上金は、現代の債務整理において無視できない重要な資産の一つです。たとえ数万円であっても、それはあなたの生活再建を支える大切な原資であり、同時に手続きの成否を分ける誠実さの指標でもあります。

自分だけで「これは大丈夫」と判断して隠匿するのではなく、まずはすべての残高をスクリーンショットに撮り、専門家に見せることから始めてください。正しい手順を踏めば、そのお金を合法的に生活費として確保しながら、無理のない完済計画を立てることが可能です。

債務整理に強いおすすめ事務所ランキングの事務所では、アプリの売上金やポイ活残高など、現代特有の資産申告についても相談できるので、自身の状況に合った次の一歩を検討してみてください。

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日本リーガル司法書士事務所の代表司法書士 計良宏之

日本リーガル司法書士事務所

監修者:代表司法書士 計良 宏之

東京都荒川区東日暮里5-17-7 秋山ビル1階

東京司法書士会所属 第8484号
簡裁訴訟代理等関係業務認定会員 第1201114号

借金問題・債務整理に関する情報を、できるだけわかりやすく整理してお伝えしています。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。状況により最適な対応は変わるため、不安が強い場合は早めに専門家へ相談してください。

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