サービサーを名乗る通知が詐欺か本物かスマホだけで見抜く許可番号の照合手順

身に覚えのないサービサーからの請求通知は無視して良いですか?

「〇〇サービサー」や「〇〇債権回収株式会社」という名前で、「債権譲渡通知」や「訴訟予告」が届きました。全く聞き覚えのない会社名ですし、借金を滞納した記憶も定かではありません。

最近は詐欺も多いと聞くので、架空請求だと思って無視しようと考えています。記載されている電話番号に抗議の電話をするのも怖いのですが、本物か詐欺かを安全に見分ける方法はあるのでしょうか。

通知にある連絡先は使わず法務省データで許可番号を確認してください

突然知らない会社から請求が来れば、詐欺を疑うのは当然の防衛反応です。しかし、過去の未払い金(携帯代やクレジットカード、通販の後払いなど)が正式にサービサーへ譲渡されている可能性もゼロではないため、自己判断での無視はリスクを伴います。

最も確実な見分け方は、通知書に記載された電話番号には一切連絡せず、法務省が公開している「債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧」と照らし合わせることです。社名だけでなく、住所と電話番号が完全に一致するかを確認することで、なりすまし詐欺か本物かを客観的に判断できます。

この記事では、お手元のスマホを使ってその場ですぐにできる「許可番号の照合手順」と、媒体別(SMS、ハガキ)の詐欺判定ポイント、そして本物だった場合に時効を成立させるための動き方を解説します。

この記事でわかること

初動の鉄則:記載された連絡先には絶対にアクセスしない

通知を受け取った直後、不安や怒りから「すぐに電話して確認したい」という衝動に駆られるかもしれませんが、それは詐欺業者の思うツボです。まずは落ち着いて、以下の行動を厳守してください。

通知書の電話番号へかけない

詐欺業者は、実在するサービサーの社名を勝手に名乗ることがあります。もし通知書に書かれている電話番号が詐欺業者の用意したものであれば、電話をかけた時点であなたの電話番号が「カモリスト」に登録され、執拗な脅迫や請求が始まる恐れがあります。

「確認のためにかけただけ」と言っても通用しません。相手は言葉巧みに個人情報を聞き出し、支払いの約束を取り付けようとします。たとえ相手が実在する社名を名乗っていても、通知書に書かれた番号が正しいとは限りません。

記載されたURLやQRコードを開かない

SMSやメール、あるいはハガキにQRコードが印刷されている場合、絶対にアクセスしてはいけません。フィッシング詐欺サイトへ誘導され、個人情報の入力を求められたり、スマートフォンがウイルスに感染したりするリスクがあります。

本物のサービサーが、いきなりSMSでURLだけを送りつけ、ログインを要求することは通常あり得ません。まずは「そこに書かれている情報は全て疑う」という姿勢で調査を開始します。

スマホで完結:法務省サイトでの許可番号照合手順

日本国内で「債権回収業(サービサー)」を営むには、法務大臣の許可が必要です。正規の業者には必ず「許可番号」が付与されています。詐欺業者はこの番号を持っていなかったり、デタラメな番号を記載していたりします。

お手元の通知書に「法務大臣許可第〇〇号」という記載があるかを探し、以下の手順で照合を行ってください。

法務省公式サイトへアクセスする

GoogleやYahoo!などの検索エンジンで「法務省 債権回収会社一覧」と検索してください。検索結果の一番上に出てくる、URLが「moj.go.jp」で終わる法務省の公式ページを開きます。これが最も確実な一次情報です。

許可番号と社名の一致を確認する

法務省のページには、正規のサービサー全社のリストが掲載されています。通知書に記載されている「許可番号」と「社名」が、リスト上のものと完全に一致するかを確認します。

もし通知書に許可番号が書かれていない、あるいはリストに載っていない番号であれば、その時点で詐欺の可能性が極めて高いと判断できます。また、「債権回収」という言葉を使っているのに許可番号がない場合、貸金業法や弁護士法に違反している違法業者の疑いがあります。

【最重要】電話番号の照合

ここが最大のポイントです。詐欺業者は「実在するサービサーの社名と許可番号」をコピーして、電話番号だけ自分たちのものに差し替えているケースがあります(なりすまし)。

社名が一致したからといって安心せず、法務省のリストに記載されている「本店または支店の電話番号」と、手元の通知書に書かれている電話番号を照らし合わせてください。もし番号が異なっていれば、それは実在する会社を装った詐欺業者である可能性が濃厚です。

社名 一致しているか確認(一文字違いに注意)
許可番号 法務省リストと一致するか
電話番号 通知書の番号とリストの番号が同じか
住所 通知書の住所と登記上の本店・支店が同じか

媒体別の見極め:SMS・電子メールの詐欺サイン

サービサーからの連絡手段として、SMS(ショートメッセージ)や電子メールが使われるケースは増えていますが、詐欺業者もこの手口を好みます。画面上の情報だけで見抜くためのチェックポイントを解説します。

発信元電話番号の違和感

SMSの発信元が「090」「080」「070」などの携帯電話番号である場合、詐欺を疑ってください。正規の債権回収会社が、担当個人の携帯電話から初回の督促SMSを送ることはコンプライアンス上まずありません。

また、国際電話番号(「+」から始まる番号)からのSMSも同様です。日本のサービサーが海外回線を使って請求することはありません。

宛名がなく「お客様」等の不特定多数向け表記

本物の督促であれば、債務者(あなた)を特定した上で連絡してくるはずです。文面が「お客様」「契約者様」となっており、あなたのフルネームが記載されていない場合、無差別に送信されたフィッシング詐欺の可能性が高いでしょう。

具体的根拠のない「最終通告」「法的措置」

何の債権(借金の内容)か具体的に書かず、いきなり「訴訟」「差し押さえ」「最終通告」といった強い言葉で不安を煽る文面は詐欺の典型です。正規の通知であれば、「元の債権者(元の借入先)」や「契約番号」「譲受日」などの詳細情報が必ず記載されています。

媒体別の見極め:ハガキ・封書の偽装判定

郵便物の場合、見た目が公的な書類に似せて作られていることが多いため、より注意が必要です。物理的な特徴から真偽を見抜くポイントを挙げます。

「目隠しシール」や「圧着」がないハガキ

借金の督促は極めてセンシティブな個人情報です。正規のサービサーであれば、プライバシー保護のために内容が見えない「圧着ハガキ(めくって開くタイプ)」や「封書」を使用するのが一般的です。

内容(請求金額や滞納の事実)が裏面に剥き出しで書かれている通常ハガキの場合、プライバシーへの配慮が欠けており、正規業者としては極めて不自然な対応と言えます。これはコストを抑えたい詐欺業者の手口によく見られます。

振込先口座の名義が「個人名」

請求書に記載された振込先口座を確認してください。正規のサービサーであれば、必ず「会社名義」の口座を指定します。もし振込先が「代表取締役 〇〇」や全く知らない個人名の口座になっている場合、それは100%詐欺です。絶対に振り込んではいけません。

「法務省認可」「法務省管轄」等の強調表記

詐欺業者は権威を借りて信用させようとします。封筒や文面に「法務省認可」「法務省認定」といった文字を不自然に大きく記載している場合、逆に怪しいと考えてください。

本物のサービサーも許可を得ていますが、それを過度に強調して「公的機関からの通知」であるかのように誤認させる手口は、詐欺業者の常套手段です。また、裁判所の「特別送達」を装った普通の郵便物にも注意が必要です。

本物だった場合の対応と時効確認のリスク

法務省サイトでの照合の結果、電話番号も住所も一致し、実在するサービサーからの正規の通知だと判明した場合、どうすべきでしょうか。ここで「慌てて電話する」のは、実は最悪の手になる可能性があります。

なぜサービサーから通知が来るのか

サービサーから通知が来る主な理由は、元の借入先(銀行、消費者金融、信販会社など)が、長期延滞された債権をサービサーに売却または管理委託したからです。つまり、あなたの借金は「かなり古いもの」である可能性が高いのです。

5年以上前の借金なら「時効」の可能性

最後の返済から5年以上(場合によっては10年以上)経過している借金には、「消滅時効」が適用できる可能性があります。時効が成立すれば、法的に支払義務がなくなります。

しかし、時効は自動的には成立しません。「時効の援用」という手続きが必要です。そして最も恐ろしいのは、業者に電話をして「少し待ってください」「分割で払います」と言ってしまうと、その瞬間に「債務の承認」となり、時効期間がリセットされてしまうことです。

本物なら専門家に相談して「援用」を検討

相手が本物のサービサーだと分かった場合、ご自身で連絡を取る前に、司法書士や弁護士に相談することをお勧めします。専門家であれば、業者への回答をする前に時効の成立可否を調査し、時効援用の通知を送ることで、1円も払わずに解決できる可能性があります。

「本物だから払わなきゃ」と焦る前に、「本物だからこそ、法的な解決策があるかもしれない」と考えてください。まずは時効の可能性を探ることが最優先です。

詐欺だと確定した場合の無視と対処法

法務省リストとの不一致や、明らかな不審点から「詐欺である」と確信できた場合の対処法を整理します。基本は「相手にしない」ことです。

無視・放置・着信拒否を徹底する

詐欺業者に対して「連絡しない」ことが最大の防御です。電話がかかってきても絶対に出ず、着信拒否設定を行ってください。督促状が届いても、開封せずに破棄するか、証拠として保管するだけで十分です。

「今後のために連絡をやめさせたい」と思って電話をかけると、こちらの電話番号が生きて使われていることを教えてしまうことになり、カモリストとして他の詐欺業者に情報が回るリスクがあります。完全無視を貫いてください。

警察や消費生活センターへの情報提供

不安が残る場合や、執拗に連絡が来る場合は、警察相談専用電話「#9110」や、消費者ホットライン「188」へ連絡してください。個別の被害届を出すまで至らなくても、詐欺情報の提供として記録を残しておくことは有益です。

また、同じような通知を受け取った人がいないか、電話番号検索サイトなどで番号を検索してみるのも一つの安心材料になります。詐欺業者の番号には、多くの「迷惑電話」の口コミが集まっているはずです。

まとめ

サービサーを名乗る不審な通知が届いたら、まずは感情的にならず、記載された連絡先には一切触れないでください。スマホで法務省の公式サイトを検索し、許可番号と電話番号の照合を行うことが、真偽を見分ける唯一の確実な手順です。

もし調査の結果、本物のサービサーからの通知だと判明しても、すぐに連絡するのは禁物です。古い借金には時効の可能性があるため、うっかり債務を承認して支払義務を復活させてしまわないよう、慎重な対応が求められます。

債務整理に強いおすすめ事務所ランキングの事務所では、サービサーからの請求に関する時効の調査や、具体的な対応策についての相談もできるので、ご自身の状況に合った次の一歩を検討してみてください。

借金問題に強い杉山事務所の無料相談

減額診断

おすすめの理由
毎月1万件以上の豊富な実績
初期費用や相談料が無料
過払い金の回収額が毎月1億円以上
日本リーガル司法書士事務所の代表司法書士 計良宏之

日本リーガル司法書士事務所

監修者:代表司法書士 計良 宏之

東京都荒川区東日暮里5-17-7 秋山ビル1階

東京司法書士会所属 第8484号
簡裁訴訟代理等関係業務認定会員 第1201114号

借金問題・債務整理に関する情報を、できるだけわかりやすく整理してお伝えしています。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。状況により最適な対応は変わるため、不安が強い場合は早めに専門家へ相談してください。

先月151人が利用
借金をいくら減額できるか無料でチェック!