深夜や早朝の督促電話は警察へ通報できる?違法な取り立ての証拠確保と停止させる相談先
深夜や早朝に督促の電話が鳴り止まず、怖くて眠れません。これは違法ではないのでしょうか?
借金の支払いが遅れている自分が悪いのは分かっているのですが、夜中の23時や早朝の6時などに携帯が鳴り、精神的に追い詰められています。着信拒否をしても別の番号からかかってくる状態で、家族も怯えています。
このような時間帯の取り立ては法律で禁止されていると聞いたことがあります。警察に通報すれば止めてもらえるのでしょうか。また、相手を訴えたり、督促を即座に止めさせたりするために、今すぐ私がやるべきことを教えてください。
正当な理由のない夜9時から朝8時の督促は貸金業法違反のため、証拠を残して監督官庁へ通報すべきです。
支払いが遅れていたとしても、生活の平穏を害する時間帯の督促は法律で明確に禁止された違法行為です。相手が登録業者であれば行政処分の対象となり、悪質な闇金であれば刑事事件として扱われる可能性があります。
ただし、警察や金融庁に動いてもらうためには「いつ、誰から、どのような頻度で連絡があったか」を示す客観的な証拠が不可欠です。恐怖でパニックになる前に、着信履歴の保存や会話の録音を行い、専門家へ相談して法的措置をとることで、取り立てを強制的に停止させることができます。
この記事では、違法な督促を受けた際の証拠の残し方から、相手別の通報先、そして借金問題を根本から解決して平穏な生活を取り戻すための手順を具体的に解説します。
この記事でわかること
その連絡は法律違反か?時間帯と内容の判定基準
借金の取り立てには、貸金業法という法律によって厳格なルールが定められています。債権者(貸す側)が債務者(借りる側)の私生活や業務の平穏を害するような言動をすることは「取立行為の規制」によって禁止されており、これに違反した場合は行政処分や刑事罰の対象となります。
まずは、現在あなたが行われている督促行為が、法的に見て「違法」と言えるのかどうか、具体的な基準と照らし合わせて確認します。感情的に「ひどい」と感じるだけでなく、法律の条文に抵触している事実を確認することが、解決への第一歩となります。
貸金業法第21条で禁止されている時間帯
貸金業法第21条第1項第1号では、正当な理由がない限り、以下の時間帯に電話をかけたり、FAXを送信したり、自宅へ訪問したりすることを禁止しています。
| 禁止時間帯 | 午後9時から午前8時まで |
|---|---|
| 禁止行為 | 電話をかける、FAXを送る、自宅へ訪問する |
| 対象業者 | 貸金業者(消費者金融、クレジットカード会社など)、債権回収会社(サービサー) |
つまり、夜の21時を過ぎてからスマートフォンが鳴ったり、早朝の6時に自宅のインターホンが鳴らされたりした場合、それは原則として違法な取り立てとみなされます。土日祝日であっても、この時間のルールは変わりません。「夜しか連絡がつかないから」といった理由は、単なる言い訳であり、法的な「正当な理由」には該当しにくいのが実情です。
「正当な理由」として例外になるケース
一方で、法律には「正当な理由」がある場合は例外とする規定もあります。業者が「違法ではない」と主張してくるケースの多くは、以下の状況を根拠にしています。ご自身の状況がこれに当てはまっていないかを確認してください。
- あなたが自ら「21時以降に電話してほしい」と承諾した場合
- 日中の連絡を一切無視し続け、連絡を取る方法が他にない場合
- 緊急の用件(カードの不正利用の確認など督促以外)である場合
特に注意が必要なのは、過去に「仕事が終わるのが遅いので、22時頃なら出られます」と口頭で伝えてしまった場合です。この場合、業者は承諾を得ていると判断し、深夜の連絡を正当化します。もし承諾した覚えがない、あるいは以前は承諾したが今は止めてほしいという場合は、その意思を明確に伝えることで、再び「禁止時間帯」のルールを適用させることができます。
時間帯以外で違法となる悪質な取り立て
深夜や早朝の連絡以外にも、以下のような行為は規制の対象となります。時間帯の違反と合わせてこれらの行為が行われている場合、違法性はより高まり、警察や金融庁への通報時に強い証拠となります。
- 反復継続した執拗な連絡:1日に何十回も電話をかけたり、着信拒否をしても別の番号からかけ直してきたりする行為。
- 勤務先への不必要な連絡:正当な理由なく職場に電話をかけ、借金の事実を明らかにしたり、退職を迫るような発言をしたりすること。
- 第三者への弁済要求:家族、親族、友人、会社の同僚などに対し、本人の代わりに支払うよう要求すること。
- 脅迫的な言動:「殺すぞ」「家を燃やす」「子供がどうなっても知らないぞ」といった、身体や財産に危害を加えるような発言。
正規の貸金業者であれば、これらのルールを厳守するよう教育されています。もしこれらの行為が見られる場合、担当者の暴走か、あるいはそもそも正規の業者ではない違法業者(闇金)である可能性を疑う必要があります。
警察や金融庁に動いてもらうための証拠集め手順
「違法な督促を受けた」と口頭で訴えるだけでは、警察や監督官庁はなかなか動いてくれません。具体的な行政指導や捜査を行ってもらうためには、客観的な事実を示す証拠が必要です。恐怖でスマホを見るのも嫌かもしれませんが、今の状況を終わらせるために、以下の手順で証拠を保存してください。
着信履歴のスクリーンショット保存
深夜や早朝にかかってきた電話の履歴は、最も基本的かつ強力な証拠です。以下の要素が画面に入るようにスクリーンショットを撮影してください。
- 相手の電話番号(または登録名)
- 着信の日付と正確な時刻
- 着信の頻度(連続してかかってきている様子)
着信履歴が流れて消えてしまう前に、必ずバックアップをとっておきましょう。特にiPhoneの場合、履歴の保持件数に限りがあるため、古い履歴から消えていくことがあります。今すぐ撮影し、画像データとして保存してください。
通話内容の録音
電話に出て話をする場合は、必ず通話内容を録音します。録音データがあれば、「大声で怒鳴られた」「脅迫された」「深夜の連絡を拒否したのにかけ続けられた」という事実を証明できます。
| Androidの場合 | 多くの機種で標準の通話アプリに「録音機能」がついています。通話開始時に録音ボタンを押すか、設定で「すべての通話を自動録音」にしておきます。 |
|---|---|
| iPhoneの場合 | 標準機能では通話録音ができません。ボイスレコーダーアプリを使用するか、スピーカーフォンにして別のICレコーダーやスマホで録音します。 |
相手に「録音します」と断る必要はありません。自分を守るための正当な防衛行為として、秘密裏に録音して構いません。
詳細な時系列メモの作成
録音や履歴と合わせて、被害状況を時系列でまとめたメモ(陳述書のもとになるもの)を作成します。警察や弁護士に相談する際、このメモがあるだけで話がスムーズに進みます。以下の項目を記録してください。
- いつ(日付・時刻)
- 誰から(業者名・担当者名)
- どのような方法で(携帯電話・自宅電話・訪問・FAX)
- 何と言われたか(具体的な発言内容)
- 自分がどう答えたか
- その結果どうなったか(恐怖で体調を崩した、家族が怯えている等)
「毎日のように」といった曖昧な表現ではなく、「1月20日 23時15分、○○という男から着信。出なかったところ23時20分に再度着信」のように具体的かつ定量的に記録することが、証拠能力を高めるポイントです。
相手の正体別に見る正しい通報先
証拠が集まったら、次は通報です。しかし、相手が誰かによって、効果的な通報先は異なります。正規の貸金業者なのか、正体不明の闇金なのかを見極め、適切な窓口へ相談しましょう。
相手が正規の貸金業者・債権回収会社の場合
相手がアコム、プロミス、アイフルなどの大手消費者金融や、クレジットカード会社、あるいは「○○債権回収」といった法務大臣許可のサービサーである場合、最も効果的な通報先は金融庁や業界団体です。
- 金融庁「金融サービス利用者相談室」:貸金業法違反の事実を報告し、情報の提供を行います。件数が多ければ行政処分の判断材料になります。
- 日本貸金業協会「貸金業相談・紛争解決センター」:協会員である業者に対して、苦情の解決に向けた助言やあっせんを行ってくれます。業者に対して直接指導が入ることもあり、即効性が期待できます。
正規業者は営業停止処分を最も恐れるため、監督官庁からの指導は非常に効果的です。「〇月〇日の深夜〇時に御社から督促があり、これは貸金業法違反です。金融庁へ通報します」と伝えるだけでも、現場の担当者が態度を改める可能性があります。
相手が登録のない違法業者(闇金)の場合
金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で検索しても名前が出てこない、あるいは「個人間融資」を名乗る相手からの督促である場合、相手は犯罪組織(闇金)です。この場合、金融庁に通報しても指導する権限が及ばないため、警察への通報が必要です。
警察署の「生活安全課」へ行き、先ほど集めた証拠(録音、履歴、メモ)を提出して被害届を出したいと伝えてください。単なる借金トラブル(民事)として扱われないよう、「業法違反の取り立てであること」「脅迫罪や恐喝罪に当たる言動があること」を強調し、刑事事件としての対応を求めます。
どちらか分からない場合の判断手順
相手の正体が分からない場合は、督促の中に記載されている「登録番号」を確認してください。「東京都知事(1)第○○号」のような番号があれば、金融庁のサイトで検索できます。番号がない、携帯電話番号しか分からない、LINEだけでやり取りしているといった場合は、ほぼ間違いなく違法業者です。
いずれにせよ、自力での解決が難しいと感じたら、まずは警察相談専用電話(#9110)へ電話し、状況を話して適切な相談先を案内してもらうのも一つの手です。
深夜の電話に出てしまった時の会話術
無視し続けると自宅に来られるのではないかと不安になり、つい深夜の電話に出てしまうこともあるでしょう。その際、相手のペースに巻き込まれず、かつ違法性を指摘して通話を終わらせるための対応方法をご紹介します。この台本をメモし、受話器の横に置いておいてください。
違法性を指摘して即座に切る台本
相手が名乗ったら、まずは時間を確認し、冷静に以下の内容を伝えます。
あなた:「今は夜の〇時を過ぎています。正当な理由のないこの時間の督促は、貸金業法第21条で禁止されているはずです。」
業者:「連絡がつかないからかけているんだ。」
あなた:「この時間の電話連絡は拒否します。これ以上続くようであれば、この通話の録音を持って金融庁と警察に通報します。失礼します。」
ポイントは、要件を聞かないことと支払いの約束をしないことです。会話を成立させず、一方的に「違法であること」と「拒否の意思」を告げて電話を切ってください。これを伝えた後にかかってくる電話は、明確な違反行為として強力な証拠になります。
絶対に言ってはいけないNGワード
逆に、以下のような発言をしてしまうと、相手に言質を取られ、深夜の督促を正当化される恐れがあります。
- 「遅くなってすみません」(非を認めることで強気に出られる)
- 「また明日かけ直してください」(時間の指定と捉えられる可能性がある)
- 「夜なら電話に出られます」(深夜連絡の承諾とみなされる)
- 「もう少し待ってください」(具体的な期日を言わないと連絡が続く正当な理由にされる)
恐怖心から謝罪したくなる気持ちは分かりますが、違法な取り立てに対して謝る必要はありません。事務的に対応し、すぐ電話を切る勇気を持ってください。
督促を強制的に止める法的手段
警察への通報や金融庁への申し立ては、あくまで「その業者の違法行為を罰する」ためのものです。一時的に督促が止まる可能性はありますが、あなた自身の「借金を払えない」という根本的な問題は解決していません。ほとぼりが冷めれば、また別の担当者や別の業者から、今度は合法的な時間帯(朝8時から夜9時)に激しい督促が始まるでしょう。
深夜の督促を含め、全ての取り立てを即日、かつ永続的に止める唯一の方法は、弁護士や司法書士に依頼して「受任通知」を送ることです。
受任通知の効果と即効性
弁護士や司法書士が債務整理の依頼を受けると、債権者に対して「受任通知(介入通知)」という書面を発送します。貸金業法第21条第1項第9号では、この受任通知を受け取った後、業者が債務者(あなた)に対して直接連絡したり取り立てたりすることを禁止しています。
この効力は絶対的です。深夜だろうが日中だろうが、電話、手紙、訪問、全ての督促がストップします。連絡窓口が全て弁護士や司法書士に一本化されるため、あなたのスマホが鳴ることはなくなります。
依頼から停止までのタイムラグ
「今すぐ止めたい」という場合、相談したその日に受任通知を送ってもらうことも可能です。最近では、Web面談や電子契約に対応している事務所も増えており、夜間の相談でも即日対応してくれるケースがあります。
通常、受任通知がFAX等で業者に届いた時点で督促は止まります。つまり、今日専門家に依頼すれば、今夜から安心して眠れるようになるのです。これが、警察や監督官庁への通報との最大の違いであり、最も確実な解決策です。
取り立ての恐怖から解放される手順
違法な督促を行うような業者や、精神的に追い詰められるほどの借金問題は、自力で解決しようとするとさらに状況が悪化します。以下の手順で、安全かつ確実に生活の再建を進めてください。
1. 安全の確保と精神的なケア
まず、深夜の着信音で眠れない日々が続いているなら、夜間だけスマートフォンの電源を切るか、機内モードにしてください。固定電話の線も抜いて構いません。「連絡がつかないと職場に来られるかも」と不安になるかもしれませんが、深夜に職場へ行くことは不可能ですし、翌朝一番に対処すれば問題ありません。まずは睡眠を確保し、冷静な判断力を取り戻すことが最優先です。
2. 専門家への無料相談予約
次に、借金問題に強い弁護士や司法書士を探し、無料相談の予約を入れます。このとき、「違法な時間帯に督促を受けている」という事実を必ず伝えてください。緊急性が高いと判断されれば、優先的に対応してもらえる可能性があります。
手元に証拠(着信履歴のスクショや録音)があれば、それも準備しておきます。分からなければ「いつ、どの業者から」という記憶だけでも構いません。
3. 債務整理による根本解決
専門家が入ることで督促は止まりますが、借金そのものが消えるわけではありません。収支状況に合わせて、以下のいずれかの方法で解決を図ります。
- 任意整理:利息をカットし、元金のみを3〜5年で分割返済する。家族に内緒で進めやすい。
- 個人再生:借金を最大90%減額し、残りを3年で返済する。住宅ローンを残せる可能性がある。
- 自己破産:借金を全額免除してもらう(税金などを除く)。財産は処分されるが、生活をリセットできる。
どの手続きが最適かは、借金の総額や収入、守りたい財産によって異なります。違法な取り立てをしてくるような業者相手でも、法律の専門家が間に入れば、法的なルールに則った解決が可能です。
まとめ
深夜や早朝の督促は、貸金業法で禁止された違法行為です。一人で抱え込んで恐怖に耐える必要はありません。まずは着信履歴や録音で証拠を残し、警察や金融庁へ通報する準備を整えてください。
しかし、通報だけでは根本的な借金問題は解決しません。督促を即座に、かつ完全に止めるためには、弁護士や司法書士による「受任通知」が最も強力な武器となります。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としています。状況により最適な対応は変わるため、不安が強い場合は早めに専門家へ相談してください。


