公示送達で判決が出ていたと後から知ったとき最初の7日間でやること
公示送達で判決が出てたらしいけど何も知らなかった
引っ越しを何回かしていて、裁判所からの郵便は受け取った記憶がありません。ところが銀行口座が急に動かなくなったり、勤務先に給与差押えの話が出たりして、調べたら「公示送達で判決が出ている」と言われました。
訴状も判決書も見ていないのに、いつの間にか確定して差押えまで進むのが怖いです。今からでも取り返せる方法があるのか、まず何を揃えてどこへ行けばいいのか、家族に知られない形で進めたいです。
知った日から1週間を軸に記録を取り寄せて止血と巻き戻しを同時に進める
訴状も判決も見ていないのに差押えだけ先に来ると、頭が真っ白になります。しかも公示送達という言葉が出ると、逃げ道がない気がして不安が強くなりやすいです。
ただ、実際に知らなかった事情があるなら、知った直後の動き方で結果が変わる余地があります。とくに「いつ知ったか」「どの書類で知ったか」を固定し、訴訟記録を取り寄せて、追完や手続の無効などの可能性を切り分けるところから始めます。
この記事では、手元にある差押え関連の紙やSMSなどから事件情報を拾う方法、裁判所で記録を閲覧して公示送達かどうかを確かめる段取り、知った日からの7日間で並行して進める止血と巻き戻しの手順、家族に見られにくい連絡の工夫までを整理します。
この記事でわかること
差押え通知や銀行の案内から事件番号を拾い出す
公示送達で判決が出ていたと後から知るきっかけは、だいたい次のどれかです。銀行アプリで残高が減っている、口座が凍結したように動かない、勤務先の総務から給与差押えの書類を見せられた、突然知らない弁護士事務所から郵便が来た。
この段階でやることは、感情を落ち着かせるより先に、書類から識別情報を抜くことです。事件番号と裁判所名が分かれば、記録を閲覧して現状を一気に把握できます。
今ある紙を3つの山に分けて探す
| 書類の山 | 探す場所と見つかる情報 |
|---|---|
| 銀行や勤務先の書類 | 差押命令や取立命令の写し、事件番号、裁判所名、債権者名、第三債務者の表示(銀行名や勤務先名) |
| 弁護士名義の郵便 | 事件番号がないことも多いが、債権者名、請求額、連絡先、訴訟の経緯の要約が載りやすい |
| SMSやメール | 送信者名が曖昧なら詐欺の可能性もあるため、リンクは開かず本文だけ保存し、文面にある会社名や債権名をメモする |
事件番号が見つからないときの現実的なメモ項目
事件番号が見つからない場合でも、裁判所で照会できる材料を揃えると前に進みます。スマホのメモ帳に、次の形で書いて残します。
- 差押えが起きた口座の銀行名と支店名、口座種別(普通など)
- 給与差押えなら勤務先の正式名称と本社所在地、総務が受け取った日
- 債権者の会社名、クレジットカード名、保証会社名など分かる範囲
- 最後にその支払いをした時期、延滞が始まった時期(だいたいでよいが月単位で書く)
- この事態を知ったきっかけの日時(銀行アプリを見た、総務に呼ばれた、など)
今日この時点で絶対に避けたい行動
公示送達と聞くと、慌てて相手の言う通りに払ってしまいがちです。ただ、動き方を誤ると巻き戻しの選択肢が狭まります。
- 理由を聞かずに全額一括で振り込む(相手の請求根拠と判決内容が未確認のまま確定路線に乗りやすい)
- 電話口で「裁判の書類は見た」と言ってしまう(後で争点になったとき不利に働くことがある)
- 勤務先で事情を長々説明する(総務が知りたいのは会社対応の範囲なので、必要最小限に留める)
裁判所で訴訟記録を閲覧して公示送達だったかを確かめる
次にやるのは、裁判所で訴訟記録を見て、何がどこまで進んでいるかを確定させることです。ここが曖昧なままだと、追完が間に合うのか、そもそも送達が有効なのか、止血をどの手続で狙うのかが決まりません。
「仕事で行けない」「遠方の裁判所かもしれない」という場合でも、最初の目的は記録の中身を全部読むことではなく、公示送達に至った経緯のページを特定することです。
裁判所へ行く前に用意する持ち物と聞き方
| 用意するもの | 具体例 |
|---|---|
| 本人確認 | 運転免許証、マイナンバーカードなど |
| 分かる範囲の情報 | 事件番号があれば最優先、なければ債権者名と氏名、旧住所と現住所、差押えが起きた日 |
| メモと撮影手段 | スマホのメモ、必要なら紙のメモ、写真撮影の可否は窓口で確認 |
| 家族バレ対策 | 封筒を持ち帰らない方針なら、必要ページをその場でコピーして別のクリアファイルへ |
窓口での言い方は、長文にせず情報を並べます。例として次の形が使えます。
- 差押え関係の書類が届き、判決があると知った
- 訴状も判決書も受け取った記憶がない
- 公示送達と聞いたが、記録を見て経緯を確認したい
- 事件番号が分かる場合は読み上げる
記録のどこを見れば公示送達か分かるか
記録の中で注目するのは、送達関係の綴りです。公示送達に至るまでには、通常送達が不達になった経過や、調査報告のような資料が残ります。
| 見る箇所 | 確認したい内容 |
|---|---|
| 送達関係の書類 | 訴状や判決正本の送達方法、いつの時点で公示送達になったか |
| 不達の戻り | 宛先が旧住所か、転居先不明扱いか、郵便局の記載 |
| 調査の資料 | 住民票の追跡の有無、勤務先照会や電話番号照会の有無など、相手がどこまで探したか |
| 判決の言渡日 | いつ判決が出たか、請求額と遅延損害金の起算点 |
知った日を固定するための記録の取り方
追完など期限が絡む場面では、いつ知ったかが争点になります。そこで、今日の行動を証拠化しておきます。
- 知ったきっかけの通知書をスマホで撮影し、撮影日時が残る設定にする
- 裁判所窓口で受け取った受付票やコピーの表紙をまとめて撮影する
- スマホのメモに「知った日時」「誰から聞いたか」「どの書類を見たか」を3行で残す
- 勤務先経由なら、総務から見せられた日と書類のタイトルをメモする
知った日からの期限で追完や控訴の可否を判定する
記録を見たら、次は「巻き戻せるルート」があるかを短時間で判定します。ここでは、一般的な制度説明に広げず、あなたが今の状況で該当する可能性が高い分岐だけに絞ります。
まずは2つの分岐で考える
| 分岐 | 見立ての方向 |
|---|---|
| 公示送達が要件どおりで有効 | 判決の送達が形式上成立している前提で、控訴期間を過ぎている可能性が高いので追完で争う余地を検討する |
| 公示送達の要件を欠いて無効の余地 | 送達自体が無効なら、控訴期間が進行していない整理になり得るため、手続の無効主張を含めて整理する |
「有効か無効か」は自分だけで断定せず、記録のどの資料が根拠になっているかで考えます。例えば、あなたが住民票を移していて郵便転送も出していたのに旧住所だけで進んでいるなら、手続の問題が浮かびます。逆に、長期間住民票を動かしていない、転居先を意図的に隠していたと見られる事情があるなら、追完の条件が厳しくなる可能性があります。
追完を狙うなら期限の数え方を固定する
追完の場面で一番怖いのは、気づいてから数週間たってから動き出して、期限の議論以前に門前払いになることです。そこで、次の目安で動線を作ります。
- 通常の控訴は、判決書の送達を受けた日から2週間が原則
- 公示送達で実際に知らなかったなら、知った日から1週間以内を前提に追完を組み立てる
- 知った日の根拠は、差押え通知の受領日や、勤務先で書類を見た日など、第三者の出来事に寄せる
この1週間の間にやるべきことは、控訴状を完璧に書くことではありません。期限を守る形で裁判所に動きを出し、同時に執行の止血を狙います。文章の作り込みは後から補充できる場面がありますが、期限を落とすと補充する舞台が消えます。
自分側の落ち度を減らすための事実整理
追完では、なぜ知らなかったかが問われやすいです。ここは抽象語を使わず、生活の実態に落とします。次のチェックに答えを作り、裁判所や専門家へ渡せる形にします。
| チェック項目 | あなた側で用意するメモ |
|---|---|
| 転居の回数と時期 | いつからいつまでどこに住んだか、月単位で並べる |
| 住民票の移動 | 移していたか、実家のままだったか、移したなら時期 |
| 郵便転送 | 出したか、期限が切れていたか、いつ頃切れたか |
| 連絡先の変更 | 電話番号やメールを変えた時期、債権者へ届け出たか |
| 最後の支払い | 最後に払った月、払えなくなったきっかけ(退職、病気など) |
ここで「忙しくて忘れていた」だけになると弱いです。例えば「転職で社宅に入ったが住民票を移していた」「郵便転送は出したが1年で切れていた」「クレジットカードの明細はWebに切り替えていて郵便が来ない」など、固有の事情を時系列にします。
差押えが進んでいるとき口座と給与を守る止血の順番
判決の話と差押えは並行して進みます。巻き戻しの検討をしている間に生活費が消えると詰みやすいので、止血は同時に動かします。
まず生活費の動線を切り替える
口座差押えが絡むと、特定の銀行口座が使えなくなることがあります。引き落としや給与振込が同じ口座に集中していると、毎月の固定費が連鎖で崩れます。次の順で切り替えます。
- 給与振込口座が差押え対象なら、勤務先へ振込口座変更の申請書を出す
- 家賃や光熱費の引き落とし口座を、別の銀行口座か払込に一時変更する
- 当面の生活費は、現金保管と別口座に分散し、1つの口座に集めない
勤務先への伝え方は、私生活の事情を語らず手続だけに寄せます。例として次の言い方が無難です。
- 差押え関連の手続で銀行口座が使えない可能性がある
- 給与の受取口座を変更したい
- 必要書類があれば言ってほしい
差押えの種類ごとに見るべき紙が違う
差押えには、給与、預金、売掛金など対象があり、書類に出てくる言葉も違います。あなたが見ている書類がどれかで、動かし方が変わります。
| 対象 | 書類で見分けるヒント |
|---|---|
| 給与 | 第三債務者が勤務先、支払期日が毎月、差押え可能額の計算に触れていることが多い |
| 預金 | 第三債務者が銀行、支店名と口座種別の記載が出やすい |
| 複数同時 | 同じ裁判所と事件番号で、第三債務者が複数並ぶ場合がある |
止血と巻き戻しを同時に走らせるための優先順位
やることが多いと、全部が中途半端になります。最初の2日間は、次の優先順位で動くと崩れにくいです。
- 今日明日の生活費と家賃が出るかを先に確保する
- 裁判所で判決日と送達方法、公示送達の根拠資料を押さえる
- 知った日からの期限に間に合う形で、追完や控訴の動きを準備する
- 債権者側へ、書面や通話記録が残る形で状況を伝える
ここでの注意は、止血のために相手へ支払うとしても、何の根拠でいくら払うのかを固定しないまま走らないことです。相手が提示する金額が、判決主文の金額と一致しているか、遅延損害金の起算点がどこかで、将来の負担が大きく変わることがあります。
債権者側に連絡するなら差押えの取り下げ条件を先に作る
裁判所の記録で大枠が分かったら、債権者側へ連絡して現実の着地点を作ります。相手は、あなたが支払うかどうかだけを見て動くことが多いので、こちらは「払う意思はあるが、この条件なら進める」という形にします。
電話の前に用意する5枚のメモ
電話で話すと、相手のペースで情報が流れます。そこで、手元に5枚のメモを作ってから話します。紙でもスマホでも構いません。
- 事件番号と裁判所名、判決日、請求の内訳(元金、利息、遅延損害金)
- 差押えの対象(給与か預金か)、第三債務者(銀行名や勤務先)
- あなたが知った日と根拠(通知書の受領日など)
- 今月出せる上限額と、翌月以降の現実的な分割額
- 家族や勤務先に広げたくない連絡制約(郵便は不可、メール可など)
相手に言う順番と短い台本
最初から追完の話をぶつけると、相手が防御的になることがあります。目的は、差押えを増やさないことと、生活を維持できる支払枠を作ることです。言う順番を固定します。
- 差押えの通知で判決があると知ったが、訴状や判決書を受け取った記憶がない
- 裁判所で記録を確認中で、こちらの手続対応も検討している
- ただ放置はしないので、支払の枠を作りたい
- 差押えが続くと生活が破綻するので、条件が合えば差押えの取り下げや追加差押えを止める扱いを相談したい
実際の言い回しは短くします。例です。
- 判決があると通知で知ったが、書類を受け取った記憶がない
- 事件番号はこれで、裁判所で記録を見ている
- 生活が崩れるので、分割の枠を作り、差押えの扱いも相談したい
差押えの取り下げを引き出す条件の作り方
差押えを止めるかどうかは相手の判断ですが、相手が動きやすい条件に整えると通りやすくなります。例えば、初回入金日を確定させる、毎月の入金日を給与日の翌営業日に寄せる、振込名義を統一するなどです。
| 提示する条件 | 相手が受け取りやすい形 |
|---|---|
| 初回の入金 | 今日か明日に少額でも入金し、以後の分割枠を作る |
| 月々の金額 | 生活費と家賃を差し引いた上限から逆算し、無理な数字は出さない |
| 連絡方法 | 郵便を避けたいならメール中心、電話は時間帯指定で固定する |
| 追加差押えの回避 | 給与口座と生活費口座を分けたうえで、どの口座を使うかを相手に明示しない |
一方で、相手が「分割なら差押え継続が条件」と言うこともあります。その場合は、勤務先へ広がるリスクと、口座が使えないリスクのどちらが致命的かで優先順位を決めます。給与差押えが進むと職場に露見しやすいので、職場バレを避けたいなら、分割条件の中に「給与差押えの取り下げ」を入れられないかを先に打ちます。
家族に知られずに進めるため郵便とスマホ設定を組み替える
公示送達の背景には、住所と郵便の断絶が入り込みやすいです。ここで生活の設定を直さないと、また別の書類が家に届いて家族に見られる、という二次被害が起きます。
郵便物が家に来ないようにする現実的な選択肢
家族に見られたくない場合、郵便の受取設計を変えます。やり方は1つではなく、生活実態に合わせて選びます。
| 方法 | 向いている状況 |
|---|---|
| 郵便転送 | 転居直後でまだ出していない、または期限が切れている |
| 勤務先受取 | 総務が受取を許容する職場で、家に物理郵便を置きたくない |
| 局留め | 住所を動かしにくい事情があるが、確実に受け取りたい |
局留めや受取場所の変更は、家族バレ回避に効きますが、取りに行く習慣がないと破綻します。カレンダーに受取日を固定し、受取を忘れない運用にします。
電話が取れない人のための連絡設計
家族がいる時間帯に電話が来ると困る場合、連絡の主導権を取り戻す必要があります。次のように条件を具体化します。
- 電話は平日12時台のみ、または平日18時以降のみなど、時間帯を1つに絞る
- 最初にメールアドレスを提示し、記録が残る形でやり取りする
- 留守電が残る設定なら、差出人名が出る表示を優先し、知らない番号は折り返さない
相手へ伝えるときは、事情説明を減らし条件だけ伝えます。例として「連絡はメールで、電話は平日12時台のみ対応」といった形です。
今後の再発を防ぐため住所と名義の棚卸し
今回の件が落ち着いても、別の債権者が同じ旧住所へ送達を試みることがあります。そこで、次の棚卸しをします。
- クレジットカード、カードローン、後払い、携帯本体分割、奨学金など、契約が残っているものを列挙する
- 各社の会員ページで住所と電話番号を確認し、古い住所が残っていたら更新する
- Web明細に寄せている場合でも、重要書類の郵送先設定が別にあるかを探す
ここで更新すると、家族に郵便が来るリスクも上がります。更新の前に、受取場所や転送の仕組みを整えてから動かすと破綻しにくいです。
まとめ
公示送達で判決が出ていたと後から知ったときは、差押えの衝撃が強く、気持ちが追いつかないまま判断を迫られます。それでも、通知書から事件情報を拾い、裁判所で送達の経緯を確かめ、知った日からの期限を軸に動線を作ると、止血と巻き戻しを同時に進められます。
最初の数日は、生活費の動線を切り替えて口座や給与の影響を抑えつつ、記録から判決日と送達方法を固定し、債権者側には分割枠と差押えの扱いを交渉する材料を揃える流れが現実的です。家族に知られたくない場合は、郵便と連絡手段の設計を先に変えて、二次被害を防ぎます。
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