債権者集会(さいけんしゃしゅうかい)について詳しく解説

債権者集会とは、主に自己破産や民事再生などの法的債務整理手続きにおいて、裁判所が債権者を召集して開催する正式な会議のことです。債務者の財産状況や返済計画について債権者に説明し、意見を聴取する場となります。

この集会では、破産管財人再生委員から債務者の財産状況の報告が行われるほか、債権者が債務整理の進行について質問や意見を述べる機会が設けられます。債務整理を円滑に進めるための重要なプロセスの一つです。

債権者集会とは

債権者集会は、自己破産や民事再生(個人再生)などの法的債務整理手続きにおいて、裁判所の主宰のもとで開催される公式な会議です。債権者、債務者、破産管財人(または再生委員)、裁判官などが出席します。

この集会は、債務者の財産状況や債務整理計画について、債権者に情報を提供し、債権者からの質問や意見を聴取するために開かれます。債権者の利益を保護しつつ、公平かつ透明性のある債務整理手続きを進めるための重要なステップとなっています。

債権者集会の主な参加者
  • 裁判官(集会の主宰者)
  • 債権者(または代理人)
  • 債務者(状況により出席が必要)
  • 破産管財人(自己破産の場合)
  • 再生委員(個人再生の場合)
  • 弁護士・司法書士(債務者の代理人)

この表は債権者集会に参加する主な関係者を示しています。債務者本人は、少額管財事件同時廃止事件の場合は出席が不要なケースもありますが、裁判所から出席を求められた場合は必ず応じる必要があります。

債権者集会の目的と種類

債権者集会は、債務整理の種類や手続きの段階によって、その目的や内容が異なります。主な債権者集会の種類と目的は以下の通りです。

自己破産における債権者集会

自己破産における債権者集会は、主に以下の目的で開催されます。

  • 破産手続きの開始決定の報告
  • 債務者の財産状況の報告(破産管財人による)
  • 債権の調査・確定
  • 破産財団(債務者の財産)の管理・換価方針の説明
  • 免責についての意見聴取

自己破産では、債権者集会は通常1~2回開催されます。ただし、少額管財事件や同時廃止事件の場合は、債権者集会が省略されるケースもあります。

民事再生(個人再生)における債権者集会

個人再生における債権者集会は、主に以下の目的で開催されます。

  • 再生手続きの開始決定の報告
  • 債務者の財産状況と収入の報告
  • 債権の調査・確定
  • 再生計画案(返済計画)の説明と質疑応答
  • 再生計画案に対する債権者の意見聴取や決議

個人再生では、再生計画案の決議のための債権者集会が重要です。債権者の過半数の同意が得られなかった場合でも、裁判所が再生計画案を認可する「cramdown(クラムダウン)」という制度もあります。

債権者集会の種類
  • 第1回債権者集会(財産状況報告・債権調査)
  • 第2回債権者集会(計画案の決議)
  • 特別期日(必要に応じて開催)

この表は債権者集会の主な種類を示しています。ケースによっては複数回の集会が統合されたり、特別期日が設けられたりすることもあります。

債権者集会の流れ

債権者集会は、裁判所が定めた日時・場所で開催されます。一般的な債権者集会の流れは以下の通りです。

  1. 裁判所からの債権者集会開催の通知
  2. 債権者・債務者の出席確認
  3. 裁判官による進行説明
  4. 破産管財人または再生委員による財産状況報告
  5. 債権の調査・確定手続き
  6. 債権者からの質問・意見聴取
  7. 今後の手続きスケジュールの説明
  8. 裁判官による集会の終了宣言

上記の流れは一般的なものであり、債務整理の種類や事案の複雑さによって、実際の進行は異なる場合があります。債権者集会の所要時間は、通常30分~2時間程度ですが、複雑な案件では長くなることもあります。

債権調査期日について

債権者集会のうち、特に重要なのが「債権調査期日」です。この期日では、債権者が申し出た債権の内容を確認し、その存在や金額を確定する手続きが行われます。

債権調査期日では、破産管財人(または再生委員)や債務者が各債権に対して認否を行います。債権に対して異議が出された場合は、別途「債権確定訴訟」によって債権の存否や金額が確定することになります。

債権調査期日での認否
  • 認める:債権の存在と金額を認める
  • 一部認める:債権の一部のみを認める
  • 認めない:債権の存在自体を否定する
  • 留保:判断を保留する

この表は債権調査期日における債権の認否の種類を示しています。認否の結果は「債権者表」に記載され、確定した債権のみが債務整理手続きの対象となります。

債務者が債権者集会に出席する際の注意点

債務者が債権者集会に出席する場合、以下の点に注意しましょう。適切な対応をすることで、債務整理手続きがスムーズに進みます。

  • 時間厳守で出席する
  • 身だしなみに気を配る(フォーマルな服装が望ましい)
  • 裁判官や債権者に対して礼儀正しく接する
  • 質問には簡潔かつ正直に答える
  • 感情的にならず、冷静に対応する
  • 不明な点は「わかりません」と正直に答える
  • 事前に弁護士・司法書士と打ち合わせをしておく

債権者集会は公式な法的手続きの一環であるため、真摯な態度で臨むことが重要です。債権者からの質問に対して嘘をついたり、重要な事実を隠したりすると、免責不許可事由となる可能性があるので注意しましょう。

また、債務者本人が答えにくい質問については、代理人の弁護士や司法書士がサポートしてくれます。事前に想定される質問について、代理人と十分に打ち合わせをしておくことをおすすめします。

債権者集会で債務者によくある質問
  • 借金を作った理由や使途
  • 現在の収入状況や就労状況
  • 資産の処分や隠匿の有無
  • 親族への財産移転の有無
  • ギャンブルや浪費の有無

この表は債権者集会で債務者によく質問される内容の例です。これらの質問に対して、事実に基づいた誠実な回答をすることが重要です。

よくある質問

債権者集会には必ず出席しなければならないのですか?

債務者本人の出席が必要かどうかは、裁判所の判断や債務整理の種類によって異なります。裁判所から出席を求められた場合は、原則として出席する必要があります。

少額管財事件や同時廃止事件の場合は、債務者の出席が不要とされるケースもあります。不明な場合は、担当の弁護士や司法書士に確認しましょう。

債権者集会ではどのような服装で出席すべきですか?

債権者集会は公式な法廷手続きの一環であるため、清潔感のあるフォーマルな服装が望ましいです。スーツでなくても、カジュアルすぎない服装(襟付きのシャツやブラウス、ダークカラーのパンツやスカートなど)が適切です。

過度に派手な服装や、だらしない印象を与える服装は避けましょう。誠実さと真摯な態度を示すことが重要です。

債権者集会に債権者は必ず出席するのですか?

債権者は必ずしも全員が出席するわけではありません。特に金融機関などの大口債権者は、弁護士などの代理人を出席させることが多いです。また、小口債権者や遠方の債権者は出席しないケースも多いです。

債権者が出席しなくても、事前に提出された債権届出に基づいて債権調査が行われます。債権者が出席しないことで、その債権が否定されるわけではありません。

個人再生の債権者集会で再生計画案が否決されたらどうなりますか?

個人再生における再生計画案が債権者集会で否決された場合でも、必ずしも再生手続きが失敗するわけではありません。裁判所は「cramdown(クラムダウン)」という制度を使って、一定の条件を満たせば債権者の反対があっても再生計画を認可することができます。

ただし、再生計画案に重大な問題がある場合や、債務者に不誠実な行為がある場合は、認可されない可能性もあります。その場合は、再生手続きの廃止となり、別の債務整理方法を検討する必要があります。

まとめ

債権者集会は、自己破産や個人再生などの法的債務整理手続きにおいて、裁判所が主宰する公式な会議です。債務者の財産状況や返済計画について債権者に説明し、意見を聴取する重要な場となります。

債権者集会の主な目的は、債務者の財産状況の報告、債権の調査・確定、返済計画の説明と決議などです。債務整理の種類や手続きの段階によって、債権者集会の内容や債務者の出席の要否が異なります。

債務者が債権者集会に出席する場合は、時間厳守で出席し、礼儀正しく振る舞うことが重要です。質問には簡潔かつ正直に答え、感情的にならずに冷静に対応しましょう。事前に弁護士や司法書士と打ち合わせをしておくことで、安心して臨むことができます。

債権者集会は債務整理手続きの透明性と公平性を確保するための重要なステップです。債務者が誠実に対応することで、円滑な債務整理手続きの進行につながります。不安なことがあれば、担当の弁護士や司法書士に相談し、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

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